帯状疱疹はワクチンで予防ができます

帯状疱疹は、水痘(水ぼうそう)と同じウイルスが原因で発症する病気です。
はじめに痒みやピリピリ・チクチクといった痛みを感じるようになり、その後水ぶくれを伴う赤い発疹が皮膚に帯状に出現します。
通常は2~4週間で皮膚症状がおさまります。

 

子どもの頃に水痘にかかったことのある方は、症状がない今もこのウイルスが体内に潜伏していて、
加齢や疲労、ストレスによって免疫力が低下した時などにウイルスが活性化して、帯状疱疹として発症します。
50歳以上になると発症率が高くなり、80歳までに約3人に1人が帯状疱疹になると言われています。

また、帯状疱疹の発疹が消えた後に「帯状疱疹後神経痛(PHN)」とよばれる神経痛が数か月から数年にわたって続くこともあります。
加齢とともにPHNへの移行リスクは高くなり、50歳以上の患者さんの約20%でみられるという報告もあります。
症状の程度は個人差がありますが、持続する痛みが睡眠や日常生活にも支障をきたすこともあり決して侮ることはできません。

 

帯状疱疹を予防するために

◎免疫力を低下させないよう体調管理を心がけましょう
食事や睡眠をしっかりととり、適度な運動やリラックスした時間を持つことでストレスを減らし、
免疫力を低下させないように心がけましょう。

 

◎50歳以上の方は予防接種もおすすめです
帯状疱疹の予防には、ワクチン接種が有効です。
水痘にかかったことがある人はすでに水痘・帯状疱疹ウイルスに対する免疫を獲得していますが、
年齢とともに弱まってしまうため、改めてワクチン接種を行い免疫を強化することで帯状疱疹を予防します。
予防接種は帯状疱疹を完全に防ぐものではありませんが、たとえ発症しても軽症ですむという報告があります。

 

現在、次の2種類のワクチンがあります。
効果や価格などに違いがあるので、ワクチン接種についてはかかりつけ医にご相談ください。