健康寿命を延ばすため

1.平均寿命と健康寿命
平均寿命とは「0歳における平均余命」のことで、厚生労働省によると令和元年には男性81.41歳、女性 87.45歳です。
これに対し、「健康寿命」とは「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」のことをいい、同じく令和元年に男性 72.68歳、女性 75.38歳で、平均寿命との間に8~12年の開きがあります。
つまりそれだけの期間、健康に何らかの問題をかかえて生きなければいけないということです。また平均寿命と健康寿命の差は、平成13年と比べてもほとんど変わっていません。
また都道府県別の健康寿命では、愛媛県は男性71.50歳、女性 74.58歳で、県別の順位は男性ワースト2位、女性はワースト4位です。
気候が穏やかで人柄も温厚、住みやすい街にランキングされるところもあり、みんな健康に暮らせそうなイメージの愛媛県ですが、実はそうではないということです。しかしその差はわずかなので、少し健康に気をつければきっと改善できると信じています。
2.健康寿命を縮める要因
・食事…塩分、カロリーなどの摂り過ぎ、野菜不足など
・喫煙…男性の死亡危険因子の第2位です
・肥満・やせすぎ
・アルコールの摂り過ぎ
・運動不足
などの生活習慣です。
また疾患として問題になるのは
・脳卒中、高血圧、心臓病その他の循環器病
・糖尿病、脂質異常症
・腎臓病
・骨粗鬆症(転倒・骨折など)
・認知症
などがあります。
3.国の取り組み
健康寿命を平均寿命に近づけるために国は、平成 30年に「健康寿命の延伸等を図るための脳卒中、心臓病その他の循環器病に係る対策に関する基本法」を公布(令和元年 12月施行)し、様々な取り組みを行っています。
4.愛媛県の取り組み
健康寿命の都道府県別順位は男性ワースト2位(2010年ワースト6位から低下)、女性がワースト4位( 2010年 19位から低下)であることから、愛媛県でも「県民自らが行う健康管理 10か条」を設定し、特定健診やがん検診の受診率の上昇を目指す、食生活の改善や運動不足解消を促すなど様々な取り組みを進めています。
5.平野薬局の取り組み
平野薬局では地域の皆様が健康に暮らせるよう日々の業務を行っています。これまでもお薬をお渡しする時の声かけ以外に、栄養指導や健康教室、ヨガ・体操教室などを企画・運営して参りました。
今後はさらに深くこの問題に取り組むべく、関連記事を「医薬だより」に掲載していきたいと考えています。
今後も一層努力し、地域の皆様の QOL(生活の質)の向上に貢献できるよう努めて参ります。よろしくお願いします。
(厚生労働省&愛媛県ホームページ参照)