健康寿命を延ばす10項目

老いても自立して暮らしたいと誰しも思いますが、ちまたにあふれる健康情報のどれを信じ、何を実践すればいいのか迷うことも少なくないですよね。
そこで、国立がん研究センターなど国立高度専門医療研究センター6機関が、大規模な疫学研究に基づきまとめた、健康寿命を延ばすための提言をご紹介します。
がんだけではなく、さまざまな疾患を横断的に予防することが重要です。高齢になっても健やかに暮らせるよう、できることから始めたいですね。
①喫煙・受動喫煙
●たばこは吸わない
●他人のたばこの煙を避ける
②飲酒
●節酒する。飲むなら節度のある飲酒を心掛ける(男性はアルコール量換算で1日当たり約23グラム、女性はその半分)目安としては、ビール 500ml、日本酒1合、焼酎グラス 1/2杯、チューハイ缶1本がそれぞれアルコール20グラム
●飲まない人や飲めない人にお酒を強要しない
③食事
●年齢に応じて、多過ぎない・少な過ぎない・偏り過ぎないバランスの良い食事を心掛ける
●具体的には、
・食塩の摂取は最小限に
・野菜、果物の摂取は適切に、食物繊維は多く摂取する
・大豆製品、魚を多く摂取する
・牛・豚・羊などの赤肉・加工肉の多量摂取を控える など
④体格
●痩せ過ぎない、太り過ぎない
●ライフステージに応じた適正体重を維持する
⑤身体活動
●日ごろから活発な身体活動を心掛ける
・現状より1日 10分でも多く体を動かすことから始める
・目安は、歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を1日60分
⑥心理社会的要因
●心理社会的ストレスを回避する
●社会関係を保つ
●睡眠時間を確保し睡眠の質を向上する
⑦感染症
●肝炎ウイルスやピロリ菌の感染検査を受ける
●インフルエンザ、肺炎球菌を予防する
⑧健診・検診の受診と口腔ケア
●定期的に健診を・適切に検診を受診する
●口腔内を健康に保つ
⑨成育歴・育児歴
●出産後初期はなるべく母乳を与える
●妊娠糖尿病、妊娠高血圧症候群、巨大児出産の経験のある人、早産や低出生体重で生まれた人は、将来の疾病に注意する
⑩健康の社会的決定要因
●社会経済的状況、地域の社会的・物理的環境、幼少期の生育環境に目を向け、社会として解決に取り組む