11月は糖尿病予防月間

11月14日は「世界糖尿病デー」でした。
11月には世界各地で糖尿病の知識を広めるイベントが開催されます。
日本でも講演会や血糖値測定イベントが開かれており、生活の中で糖尿病の話を耳にすることがあると思います。
実際に日本では、糖尿病が強く疑われる方が1000万人を超えると言われるほど身近な病気です。
今回は糖尿病とその予防についてお話します。

 

糖尿病って?

ごはんやパンのような炭水化物や、お菓子やジュースに含まれる糖分は、消化されブドウ糖になり体内へ吸収されます。
膵臓から分泌されるインスリンは、体内のブドウ糖をエネルギーに変換します。
しかしインスリンがうまく働かなくなると、ブドウ糖をエネルギーに変えることが難しくなるため、
血糖値(血液中に含まれるブドウ糖の濃度)が上昇します。
血糖値が高い状態が長く続くと、体の細い血管がもろくなり、眼や腎臓、神経で別の病気が起こります。

治療法は?

糖尿病には膵臓が破壊されてインスリンがうまく作られない1型糖尿病と、インスリンが少ししか出ずうまく働かない2型糖尿病があります。
多くの1型糖尿病患者ではインスリンが不足していることが多いため、インスリンを注射で補充します。
また糖尿病治療では食事療法と運動療法を行います。それでも血糖値が下がらない時は血糖値を下げる薬を使用します。

予防について

糖尿病の予防には、食事面や運動面から血糖値を管理することが大切です。
日本の食生活は欧米化が進み、カロリーの多い食事をとることが増えました。
高カロリーな食事による肥満は、2型糖尿病になる可能性が高まることがわかっています。
食事面では必要以上にカロリーを摂取せず、栄養バランスのよい食事を心がけましょう。
一度にたくさん食べようとせず一日三食きちんととる、洋食よりカロリーや脂肪が少ない和食を取り入れるといった方法があります。

運動面では無理せず楽しんで長く続けられるような運動をおすすめします。
有酸素運動により肥満が改善され、適切な血糖値を保つことができます。
ウォーキングはリラックス効果が期待でき、自身のペースに合わせた運動ができます。

その他、適切な睡眠や禁煙は2型糖尿病になる可能性を下げることがわかっています。
また糖尿病を早く見つけるために、年に1回は定期健診をおすすめします。
早めの発見により速やかに糖尿病治療を開始することができます。

平野薬局での取り組み

平野薬局には管理栄養士が在籍しており、栄養相談を受け付けています。
また平野屋薬局では、HbA1c(過去1~2か月間の血糖値の状態)の測定ができます。
糖尿病治療・予防はお薬以外のケアも大切です。詳しく知りたい方は気軽に平野薬局へ相談に来てくださいね。