食べてフレイル予防

「フレイル」という言葉を聞いたことはありますか?
フレイルとは、年齢を重ねてきて、心身の活力や社会的なつながりが徐々に低下した状態のことです。
フレイルの状態をそのまま放置していると、要介護状態になる可能性がありますが、
早めに気づいて適切な取り組みを行うことで今より悪くならないように維持し、改善へつなげる事ができます。

 

 

こんな傾向はフレイルかも
・おいしいものが食べられなくなった
・食事の回数が減った
・疲れやすく何をするのも面倒だ
・体重が以前よりも減ってきた

これらは「年のせい」ではなく、フレイルかもしれません。早めに対策をしましょう。

 

 

フレイル予防のポイント

フレイル予防は日々の習慣と結びついています。
①栄養②ウォーキングやストレッチなどの身体活動③趣味・ボランティアなどの社会参加の3つを見直すことが予防につながります。
今回は①栄養をしっかりとるために食事のポイントを紹介します。

 

食事のとり方
バランスのとれた食事を3食しっかりとり、単品メニューや好きなものだけに偏らないようにしましょう。
②1日2回以上、主食(ごはん、パン、麺類など)・主菜(肉、魚、卵、大豆製品など)
副菜(野菜、きのこ類、海藻類など)を組み合わせて食べましょう。

それぞれの食品に含まれている栄養素は1種類ではありません。
様々な食品を組み合わせて食べることで、必要な栄養素をまんべんなく摂取することができます。
しかし、毎日作るのは大変な時もあると思います。
そういった時は市販の総菜や缶詰、レトルト食品、
手軽に主食・主菜・副菜を食べることができるバランスの整った配食弁当を利用してみるのも良いでしょう。

様々な栄養素の中で重要になるのが、「たんぱく質」です。
たんぱく質は筋肉などの身体を作るもととなっているため、摂取量が少なくなると筋肉量の減少につながってしまいます。
加えて、加齢とともに筋肉が作られるのも遅くなるため、たんぱく質を多く含む食品をとることが大切です。
1回の食事のおおよその目安量としては、肉・魚・卵・大豆製品を片手分くらいの量です。
これらは主菜(メイン料理)で使うことが多い食品ですが、牛乳やヨーグルトなどの乳製品にも含まれているので、
間食に取り入れるのもよいでしょう。
また、高齢になり、食が細くなっている場合は野菜からではなく、
たんぱく質を多く含む料理から食べ始めるなど食べる順番も工夫してみましょう。

 

 

さらにもう一歩工夫を

・噛み応えのある食品を食べましょう。
口で食べる力を維持するために根菜類などの固いものも食べるようにしましょう。
また、定期的に歯科でお口の状態も確認しましょう。

・家族や友人と一緒に食べましょう。
楽しい食事の時間は食欲を増進させます。
家族や友人、地域の方と会話をしながら楽しく食べましょう。

 

 

食事のポイントはいろいろとありますが、おいしさや楽しみも大切です。
無理なく今できることからフレイル予防をはじめてみませんか?