「フレイル」をご存知ですか?

フレイルとは、「加齢により心身が老い衰えた状態」のことです。

健康な状態と日常生活でサポートが必要な介護状態の中間を意味します。
多くの方は、フレイルを経て要介護状態へ進むと考えられていますが、高齢者においては特にフレイルが発症しやすいことがわかっています。
しかしフレイルは、早く介入して対策を行えば元の健常な状態に戻る可能性があります。高齢者のフレイルは、生活の質を落とすだけでなく、さまざまな合併症も引き起こす危険があります。
フレイルに早く気付けば、正しく治療や予防などの対策をとることができます。

フレイルの基準
フレイルの基準には、さまざまなものがありますが下記のFriedが提唱したものがよく使われます。

この基準は体重減少や筋力低下などの身体的な変化を見たものですが、フレイルには、気力の低下などの精神的な変化や社会的なものも含まれます。

 

-Friedの基準-

①体重減少:意図しない年間4.5kgまたは5%以上の体重減少

②疲れやすい:何をするのも面倒だと週に3~4日以上感じる

③歩行速度の低下 通常歩行速度<1.0m/秒 

④握力の低下

⑤身体活動量の低下

 

5項目中、3項目以上該当するとフレイル、1または2項目だけの場合にはフレイルの前段階であるプレフレイルと判断します。

骨格筋量は、40歳前後から徐々に減少してきますが、特に高齢者においては、年間に5%以上も減少するといわれています。さらに、日本の75歳以上の「約22%」は筋肉量の減少による骨や関節、筋肉などの機能低下した状態です。

この状態が進行すると介護が必要な状態になるといわれており、健康寿命を大きく左右します。

 

フレイル状態に至るとどうなるか
フレイルの状態になると、死亡率の上昇や身体能力の低下が起きます。また、病気にかかりやすくなったり、入院するなど、ストレスに弱い状態になっています。

例えば健常な人が風邪をひいても、体の倦怠感や発熱を自覚するものの数日すれば治りますが、フレイルの状態になっていると風邪をこじらせて肺炎を発症したり、倦怠感のために転倒して打撲や骨折をする可能性があります。また、入院すると環境の変化に対応できずに、一時的に自分がどこにいるのか分からなくなったり、自分の感情をコントロールできなくなることもあります。

倒による打撲や骨折、病気による入院をきっかけにフレイルから寝たきりになってしまうこともあります。

フレイルの状態に、早く気付き対応することができれば、フレイルの状態から健常に近い状態へ改善したり、要介護状態に至る可能性を減らせる可能性があります。

 

6月23日(日)13時~16時 テクスポート今治2階中ホールにて平野健康まつりを開催します。フレイルのチェックなども行っておりますので、ぜひ遊びにきてくださいね。

参加費は無料で、平野薬局各店舗に整理券がありますので、お気軽にお尋ねください。