ストップ!お肌の乾燥!

湿度が低下する秋から冬にかけての季節は、皮膚が乾燥しやすくなります。
乾燥が進むと、肌を守るバリア機能が低下して刺激を受けやすくなり、かゆみが発生し、皮膚表面を掻きむしると炎症の原因になります。
悪化すると白い粉をふいたようになり、亀の甲羅のようにひび割れて赤みが生じ、皮脂欠乏性湿疹の原因になります。

 

肌が乾燥する原因

肌の乾燥に大きく関わっているのが、肌の一番外側にある表皮の角層という部分です。
角層では角層細胞や細胞間脂質(セラミドなど)がすき間なく並ぶことで肌のバリア機能が働き、
肌内部から水分が蒸散するのを防いでいます。
しかし、乾燥や紫外線、年齢、生活習慣などで肌のバリア機能が低下すると水分が逃げやすい状態になってしまいます。

 

🍀スキンケア~顔・からだの洗い方~

皮膚の健康を守るためには、皮膚の汚れや汗、アレルギーの原因物質、細菌やウイルスなどを洗い流して皮膚を清潔に保つことが大切です。
洗顔のしすぎは肌に過度な刺激を与えたり、肌に必要な保湿成分を失ったりすることにつながります。
洗顔は朝と夜の1日2回までにして、洗う時は洗顔料をたっぷりと泡立てて、泡をクッションにしてやさしく行います。

からだは目の粗いタオルやナイロンタオル、スポンジなどでゴシゴシ洗わず、石けんを十分に泡立てて
綿などの刺激になりにくいタオルや素手でこすらずやさしく洗いましょう。

すすぎは洗顔料や石けん、シャンプーなどの成分が肌に残らないようぬるま湯ですみずみまで洗い流してから
清潔なタオルでこすらずやさしく水気を拭き取りましょう。
また、熱いお湯や長風呂も避けましょう(湯船の温度は38~40度のぬるめに設定し、浸かるのは15分程度まで)。

入浴後は皮脂が落ちて乾燥する一方、角層が水分を含み柔らかくなります。
時間をおかず水気があるうちに保湿剤で保護しましょう。
また、角層をすこやかに保つためには、うるおい(水分)と皮脂(油分)のバランスを整えることが大切です。
これらの機能に近い働きをする成分を化粧品で補うことにより、肌の保湿をキープすることができます。
自分の肌にあったものを選ぶようにしましょう。

 

🍀生活習慣~睡眠、食事~

肌の乾燥対策には、体の内側からのアプローチも重要です。
まずは質のよい睡眠で肌のターンオーバー(肌の細胞が一定の周期で生まれ変わる仕組み)のサイクルを整えましょう。
食事面では、日ごろからバランスのよい栄養を過不足なく摂ることが大切です。

 

🍀改善がみられない場合は皮膚科へ

一見、乾燥による炎症のようでも自己診断を誤ると症状が悪化する場合があるので注意が必要です。
改善がみられない場合は医療機関を受診しましょう。