血液検査の結果から分かることを確認しましょう!

血液検査の結果から分かることを確認しましょう!
健康診断での検査項目にはそれぞれ意味があります。検査の目的や結果から分かることを確認してみましょう。
今回は血液検査についてお伝えします。
血液成分
赤血球は血液の主成分で、酸素を肺から全身へ運んでいます。基準値は男性 400 〜539×10000/μl、女性360〜489×10000/μl程度です。
Hb(ヘモグロビン)は赤血球の中の物質で、酸素を運ぶ働きがあります。基準値は男性14〜18g/dl、女性12〜16g/dl程度です。
Ht(ヘマトクリット)は血液全体に占める赤血球の割合を示します。基準値は男性38〜48.9%、女性34〜43.9%程度です。
これらの数値を参考に、低値の場合は貧血、高値の場合は多血症が疑われます
白血球は血液に含まれる細胞成分で、生態防御の反応に関わります。基準値は33〜89×1000/μl程度です。高値は感染症の疑いが、非常に高値・低値は血液の病気の疑いがあります。
血清クレアチニン・eGFR血清クレアチニン・eGFR
腎機能の状態がわかります。血清クレアチニン基準値は男性1.1mg/dl以下、女性0.8mg/dl以下です。高値の場合は腎機能障害の疑いがあります。
eGFRの基準値は60ml/min/1.73㎡以上です。低値の場合は腎機能障害の疑いがあります。
空腹時血糖・HbA1c空腹時血糖・HbA1c
空腹時血糖とは血液中のブドウ糖濃度のことで、食事の影響を受けるため空腹時に測定します。基準値は100mg/dl未満です。
HbA1cは血液中のヘモグロビンのうち糖と結合しているものの割合を表します。基準値は5.6%未満です。高値を示すと糖尿病の疑いがあります。
尿酸値尿酸値
プリン体代謝の最終産物である尿酸高値になると痛風や尿路結石の原因になります。基準値は7.0mg/dl以下です。
AST・ALT・γ-GTPAST・ALT・γ-GTP
肝細胞に含まれる酵素にAST、ALT、γ-GTPがあります。
AST、ALT基準値は30U/L以下γ-GTP基準値は50U/L以下です。ASTは様々な臓器に含まれているためASTが上昇しただけではどの臓器に障害が生じているかは判断できません
一方でALT、γ-GTPは主に肝臓の細胞に含まれているため上昇した場合は肝炎など肝臓の疾患が疑われます。特にγ-GTPはアルコール性肝障害で高値になります。
中性脂肪・コレステロール中性脂肪・コレステロール
中性脂肪はエネルギー源として肝臓でつくられます。
余分なエネルギーはほとんどが中性脂肪の形で蓄えられ、エネルギーが不足した時に利用されます。基準値は30〜149mg/dlです。
コレステロールはホルモンや細胞膜の材料です。
コレステロールと聞くと体に悪そうなイメージを抱くかもしれませんが全て悪いわけではありません。血管壁に付着した余分なコレステロールを回収して肝臓に戻し、動脈硬化を防ぐ働きをするHDLコレステロール、血管の内側にたまって血管の流れを悪くしてしまうLDLコレステロールがあります。
基準値は総コレステロール140〜199mg/dlで、高値だと動脈硬化を起こす原因になります。HDL-Cは基準値 40mg/dl以上で、低値だと低コレステロール血症の可能性があります。LDL-Cは基準値120mg/dl未満で、高値のまま放置すると脳梗塞や心臓病の原因となります。
いきいきした毎日を送れるように健康について再確認してみてください。
※基準値は受診された医療機関によって数値が異なる場合があります。