世界保健機関(WHO)は、1989年より毎年5月31日を『世界禁煙デー』と定めています。
今年のテーマは「Tobacco and lung health」(タバコと肺の健康)です。
WHOは「タバコは肺がんや様々な慢性呼吸器疾患の原因となる。タバコが原因の肺疾患のリスクを軽減するために何ができるか」と呼びかけています。
タバコの煙には4000種類の化学物質が含まれています。
そのうち200種類以上が有害物質で、発がん性物質は50種類以上にのぼります。
目に見えなくなった煙も最大5時間空気中にとどまり、喫煙者本人だけでなく、周りの方々(大切な家族)慢性呼吸器疾患、そして肺機能低下の危険にさらされます。
タバコは肺がんの主な原因のひとつです。
タバコを吸うことで発がん性物質が肺に入ってきてしまいます。
喫煙歴が長く、累積した喫煙本数が増えるほど肺がんにかかるリスクが高くなるので、タバコをやめるとその時点で肺がんにかかるリスクは減ることになります。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)の主な原因はタバコで、国内に約500万人の患者がいると推定されています。
タバコの煙にはさまざまな有害物質が含まれているため、タバコを吸い続けていると次第に肺や気管支が炎症を起こし、咳や痰がでるようになります。
肺の炎症が進んでいくと酸素を取り込む肺胞の壁が破壊されて酸素と二酸化炭素の交換ができなくなります。
そのため体を動かすとすぐに息切れしてしまいます。
一度壊れた肺胞の壁は元には戻りません。
さらにタバコを吸い続けていると重症化し、喘息の症状の発作が起きたり、呼吸そのものがつらくなったりします。
両親とも喫煙しない家庭の1歳未満の赤ちゃんと喫煙する両親の赤ちゃんの肺炎・気管支炎について調べると、2倍の確率で喫煙する両親の赤ちゃんの方が肺炎・気管支炎になりやすいという研究結果が出ています。
受動喫煙にさらされているこどもは喘息、肺炎および気管支炎や中耳炎などの危険性が高くなります。
2019世界禁煙デーinえひめ
今年も世界禁煙デーに先駆けて「禁煙推進の会えひめ」が主催となり、5月12日(日)に禁煙パレードが松山で開催されました。
また、これを機会に禁煙を考えている方がいましたら、平野薬局では禁煙相談もお受けしていますので、いつでもお気軽にご相談ください。