足の爪の異常で歩けなくなる?

人が歩けなくなるのは、足(大腿骨など)や背骨の骨折や病気(椎間板ヘルニアなど)、脳の病気(パーキンソン病や認知症、脳梗塞、脳出血)など様々な原因がありますが、これら以外にも爪の異常(巻き爪など)が原因で、歩行が難しくなることもあります。
巻き爪は、軽いうちは爪の切り方などセルフケアで治すことが可能です。しかし爪は自然に内側に湾曲する性質があるため、放置するとだんだんひどくなってしまいます。
歩行することによって下から圧力をかけることが平らな爪を維持するために重要です。痛むからと親指側に力を入れないように歩いていると、圧力がかからないためますます湾曲がひどくなってしまいます。また親指側に力をかけずに歩いていると、内転筋(太ももの内側の筋肉)が弱り歩行困難になりやすいとも言われています。
巻き爪にならないようセルフチェックを行い、しっかりと指を開いて足の裏全体に力をかけて歩くことが大切です。

巻き爪になりやすい人
次の様な方は注意が必要です。
・サッカー、バスケットボール、テニスなどのスポーツをしている(ダッシュ・ストップを繰り返すことで指先に負担がかかる)
・5cm以上のヒールを履いている
・妊娠、出産を経験
・普段から長時間歩く、立ち仕事
・爪が薄い
・爪白癬にかかっている
・足裏のアーチが崩れている
・外反母趾になっている
・深爪になっている
・大きめの靴を履いている
・急激に体重が増えた
足のセルフチェックポイント
□しびれや痛みがある  
□ほてりがある
□引きつる  
□冷たい
□色が悪い、悪臭がある
□傷が化膿しやすい、または治りにくい
□爪が厚くなったり、変形したりしている
□深爪をしている、巻き爪である
□ウオノメ、タコがある
□皮膚が乾燥し、ひび割れしている
□傷、靴ずれ、水ぶくれ、腫れなどがある
□糖尿病である
□喫煙する、高血圧、高脂血症などがある
フットケアのチェックポイント
□足を清潔に保つ。 37℃. 39℃のお湯でよく洗い、乾燥させる
□毎日足の変化を観察する。指の間や裏もよく観察する。見るだけでなく触ってみる
□歩く時は常に清潔で継ぎ目のない靴下を履く
□靴は自分に合ったサイズを選ぶ。踵が高すぎず、紐やマジックテープで固定するものがよい
□こたつ、湯たんぽなどを利用する時は低温やけどに注意
爪を切る時はスクエアカットに
□皮膚が乾燥した時は保湿クリームなどを塗布

歩き方の注意
上半身には力を入れず、股関節を意識しましょう。
膝を伸ばして踵から着地します。重心は足裏の中央、外側から小指の付け根に移動するよう意識します。その後、小指の付け根から親指の付け根に移動させ、親指に力を入れて踏み込みましょう。重
心が移動したら、つま先で地面を軽く蹴ります。
自分の足でしっかりと歩き続けるために、足を意識し、きちんとケアをしましょう。