世界糖尿病デー2018

毎年11月14日は、IPF(国際糖尿病連合)とWHO(世界保健機関)が定めた世界糖尿病デーです。

これは、インスリンを発見したカナダのバンディング博士の誕生日にちなんだもので、日本糖尿病協会ではその前後1週間(今年は11月12日〜18日)を糖尿病週間とし、講演会や健康相談などを通じて啓発活動を行っています。

糖尿病は、全世界の人口の約8.8%(4億1500万人)もの人が抱える病気で、毎年500万人もの人が合併症などで亡くなっています。
日本でも糖尿病と強く疑われる人950万人、可能性が否定できない人1100万人、合計2050万人もの方が糖尿病有病者と推計されています。

今年のテーマは「サルコペニア」

サルコペニアとは、加齢や疾患などにより筋肉量が減少し、握力や歩行速度など身体機能低下が起こることを言います。

転倒や骨折のリスクが高まり、要介護状態やときには死につながる危険性もあります。

主な原因は、以下のものです。

1.加齢
2.運動不足による筋力低下(特に下肢)
3.栄養不良(特に蛋白質不足)

 さらに、糖尿病の人は健康な人と比べてサルコペニアになりやすいと報告されています。

サルコペ二アの予防法

◎適切な栄養摂取

個々の体格、活動量に合わせた栄養摂取が必要です。

蛋白質は、適正体重1kg当たり1日1g以上(適正体重50kgの方で50g)必要です。

この他にもビタミンC、D、E、葉酸なども重要な栄養素です。

カロリー制限ばかりにこだわらず、必要な栄養がきちんと摂れるようバランスのよい食事をこころがけましょう。

自分の適正摂取量がわからない方は、かかりつけ医や栄養士に相談しましょう。

平野薬局でもご相談に応じます。

◎運動習慣、豊富な身体活動

毎日動くことで、筋力増加、歩行速度の改善、転倒予防効果が期待されます。

転倒予防のための運動は、バランス訓練、筋力トレーニング(特に下肢筋力が弱りやすいのでスクワットなど)、変速歩行*などがお勧めです。

*変速歩行

早歩き(10〜20m)⇒ゆっくり歩き(10〜20m)⇒早歩き(5歩)⇒ゆっくり歩き(5歩)⇒早歩き(5歩)⇒繰り返す

◎病気の治療

糖尿病や生活習慣病、骨粗鬆症などがある方は、きちんと治療を受けましょう。

また口の中の健康も大切です。

虫歯や歯周病などの治療を受け、口の中を清潔に保つようにしましょう。

サルコペ二アチェックリスト

国立長寿医療研究センター「健康長寿教室テキスト」で検索してみてください。

39ページのリストでサルコペニアの可能性があるかチェックできます。
心当たりのある方はぜひやってみましょう。

ブルーライトアップ

糖尿病週間には、各地の建物などが糖尿病デーのシンボルカラーであるブルーにライトアップされる予定です。

近くでは松山城、いよてつ高島屋の観覧車「くるりん」、今治市公会堂などもブルーにライトアップ予定です。
(参照:世界糖尿病デー実行委員会HP、日本糖尿病協会HP)