骨粗しょう症を予防するために

 加齢とともに低下していく骨密度。
骨の中がスカスカになり、骨がもろくなって骨折しやすくなっている状態を「骨粗しょう症」といいます。
自覚症状がないままに進行するため、骨折して初めて気づく人も多くいます。
骨の量は成長とともに増加し、思春期から20歳ごろにかけてピークを迎えた後、
次第に骨の新陳代謝(古い骨が壊される骨吸収と新しい骨が作られる骨形成)のバランスが崩れ、減少していきます。
特に閉経を迎えた女性や過度のダイエット経験のある人は骨粗しょう症を引き起こすリスクが高くなっています。

骨の健康を守り、自在に動ける体を保つには、

カルシウムをはじめとした骨を作る栄養素を十分に摂ること

運動をして骨に適度な負荷をかけること

が生活習慣で気をつけるポイントです。

 

栄養バランスのよい食事が骨にとっても大切

★骨と筋肉に重要な栄養素をしっかり摂りましょう。

カルシウムは骨の主成分であり、多く含む食品を日々の食卓に取り入れましょう。
①手軽に食べられ、吸収率も高い、牛乳、ヨーグルト、チーズ等
②骨ごと食べられるしらす干し、桜エビ、ししゃも等
③植物性タンパク、大豆、豆腐、納豆等も有効
④野菜では小松菜、かぶの葉等青菜全般
に多く含まれます。

たんぱく質も骨の重要な成分であるとともに、筋力を保って転倒、骨折予防につながります。
高齢になると不足しがちになりますが、肉、魚、卵、大豆製品、牛乳等を毎食摂るように心がけましょう。
ビタミンD はカルシウムの吸収を高めるので、魚やきのこ類を積極的に摂りましょう。
ビタミンK は骨の形成を促進する働きがあります。緑黄色野菜や納豆、ヨーグルト等の発酵食品を摂りましょう。
ビタミンB・C は骨を丈夫にする働きがあるので、果物や野菜、いも類もしっかり摂りましょう。

★カルシウムの排出を促進するリンや塩分量の多い食品(インスタント食品、ハム、スナック菓子等)は摂り過ぎないようにしましょう。
★カルシウムの吸収を抑制するアルコールや喫煙も注意しましょう。
※治療中の病気や飲んでいる薬の種類により摂取制限があることも。詳しくはかかりつけ医・薬剤師に相談しましょう。

 

 

 

骨に負荷をかける運動を続けましょう

★日の当たる屋外で歩くことで、骨に重要なビタミンDの合成も促進します。
★骨を支える筋肉を強化するために、エレベーターやエスカレーターを使わず階段の上り下りを心がけましょう。
室内でスクワットや片足立ち、かかと落としなども有効です。
★思わぬ転倒などをしないように、室内を整えたり、活動しやすい靴や衣類を身に着けることも大切です。

🍀定期的に骨密度検査を受けて、いつまでも若々しく、元気に過ごしましょう。🍀