冷えは万病のもととも言いますが、寒くなってきて体の不調を訴える人が増えています。
冷えによる不調は頭の先から足先まで、肩こりや腰痛、むくみ、胃腸の不調、不眠など、冷えが原因となる不調はさまざまです。
冷えによる不調
パソコン作業などで同じ姿勢を長く続けていると、筋肉が緊張して血管を圧迫することにより、血液の流れが悪くなります。筋肉内の老廃物が排出できずにたまったままとなってしまい、肩こりを引き起こします。
むくみは、冷えや筋肉量の不足などから血液やリンパの流れが悪くなり、老廃物や水分が滞ってしまうことで起こります。
慢性的なこりや痛みは、冷えからくる血行不良によるものが多いのです。
体の冷えによって血管が収縮すると、血流が悪くなります。血流が滞ることで毛細血管まで温かい血液が流れず、ますます手足が冷えてしまうのです。
手足の冷えを感じている人は、熱をうまく逃がすことができず、質のよい睡眠が得られません。睡眠の改善には、寝る前にお風呂に浸かり、体を温めるのが有効です。
冷えは血行不良を引き起こす要因の1つですから、体を温めることは、こりや痛みの予防・改善、不調の改善につながります。
体温が下がることによって、免疫力も低下してしまいます。冷えによって疲労を感じやすくなったり、風邪を引きやすくなったりするのもこのためです。免疫力が低下したままだと、生活習慣病やアレルギーといった病気につながる可能性もあります。
冷えを予防し、体が正常に機能する体温を維持することが大切です。
冷えを予防するには
適度な運動やバランスのとれた食事が効果的です。
体温は約4割が筋肉でつくられ、筋肉量が少ないと冷えにつながりやすくなります。特に女性は男性に比べて筋肉量が少ない傾向にあるため、より冷えやすいといえます。
適度な運動によって筋力をつけて血行を良くしたり、心身をリフレッシュさせて自律神経を整えたりすることが大切です。
自律神経を整えるための運動としては、激しい運動ではなく、呼吸を意識して無理なく続ける有酸素運動がおすすめ。
ウォーキングやジョギング、ストレッチなど、普段運動に慣れていない人でも始めやすい運動から試してみてはいかがでしょう。
また、冷えた体に冷たい食べ物や飲み物を入れてしまうと、内側からも体を冷やしてしまいます。
さらに、胃腸にも負担がかかってしまうため、温かい食べ物やねぎや生姜などの体を温める作用のある食べ物を意識して食事に取り入れるようにすると、体を芯から温めてくれます。
インスタント食品が多い、野菜を食べない、米などの炭水化物ばかり食べるなどで栄養バランスが乱れるとたんぱく質、ビタミン、ミネラルの不足が起こり、冷えが悪化しやすくなります。
おすすめは朝ごはんをしっかり食べること。
朝ごはんを食べると、内臓が活動を始めて、エネルギーを生産してくれます。朝から体が活動的になり、体温は上昇しやすくなります。
冷えを予防し、この冬を元気に過ごしましょう。