歩くときにかかとがズキズキしたり、指のつけ根がしびれたり・・・そんな足裏の痛みに悩まされてはいませんか?
主な原因は、足の特徴的な骨格構造である“足アーチ”のくずれ。
悪化を防ぐためには、インソールや靴で足アーチを支えるとともに、ストレッチや筋トレで関節の動きや筋力を高めることが必要です。
足の骨格構造において特徴的なのが2種類の「アーチ構造」です。1つ目は、かかとの骨、足指のつけ根、足の甲の3点を結ぶ「三角アーチ」で、親指から小指まで1つずつ、片足に計5つ。
2つ目は、5つの三角形の斜辺により形成される「半円アーチ」です。この三角アーチと半円アーチが互いに調和することで、足の骨格構造はゆるんだり強固になったりします。しかし、小さな骨の組み合わせで体重を支えている分、足の骨格構造はくずれやすくもあり、骨格構造の強さには個人差があります。
靴選びのポイント
①足の甲がきちんと覆われている②甲の部分はひもかベルトで固定されている③指のつけ根の関節部分でしか曲がらない④かかとと指の高低差が5~10mm程度⑤かかとを包む部分が硬くてフィットしている⑥インソールは土踏まずが立体的で取り外しが可能なもの(足に合うものと入れ替えられる)⑦靴底はつま先の部分が浮いていて、硬すぎず、柔らかすぎず、厚みがあり左右対称である⑧靴の中でつま先の余裕が5~10mm程度ある⑨素材は適度に伸びて足の形に合いやすく、発汗性に優れているもの
インソールで足のアーチを補整
医療用インソールは、一人一人の足形に合わせたオーダーメイドです。繊維強化プラスチックやカーボンなどの硬い素材で作られ、しっかり足アーチを支えることができます。価格は素材にもよりますが約45,000円、足の疾患によっては保険適応(約13,500円)になる場合もあります。
市販されている既製品には様々なものがあるため、自分の足に合ったものを選ぶことが大事です。まずは5,000円~1万円程度で、土踏まずが立体的な構造で素材が硬いものを1~2週間使ってみて、以前より動きやすく、疲れにくいと感じたら「合っている」と判断しましょう。
足裏の痛みを防ぐためのセルフケア
<足裏の筋トレ>
①いすに座り、両足の指をしっかりと曲げてグーをつくる。そのまま5秒間キープ。10回繰り返す。
②足を床に付けたまま膝を少し前に伸ばし、①と同様に両足の指をしっかりと曲げてグーをつくる。そのまま5秒キープ。10回繰り返す。
①、②を2~3セット行う。
<股関節のストレッチ>
①股関節を大きく広げ、ひざを曲げて座り、左右の足裏を合わせて、足先を両手でつかむ。
②上体を股関節から曲げて前に倒す。内ももの伸びを感じながら1分間キープ。
<アキレス腱ストレッチ>
①壁の前に立ち、腕をまっすぐに伸ばして壁を手につく。
②片足を一歩引き、前の足のひざをゆっくり曲げる。
③アキレス腱の伸びを感じながら、反動をつけず1分間キープ。反対側も同様に行う。