冬のスキンケアと保湿

冬になると気温の低下と湿度が低下して空気が乾燥してきます。

しかも、室内ではエアコンなどの暖房器具を使うため肌の水分が空気中に蒸発しやすくなり、他の季節は何ともないのにこの季節だけ乾燥による肌トラブルに悩む人が多くみられます。

冬の乾燥予防対策をまとめてみました。

■入浴は39~40℃のぬるめのお湯に10~15分程度浸かるのが目安

湯温が42℃を超えると肌のかゆみセンサーが働き、かゆみが生じやすくなるので気をつけましょう。また、長時間お湯に浸かると、肌の水分やうるおい成分が流出し、乾燥しやすくなるので要注意。

肌がほてって赤くならない程度のタイミングで湯船から出るようにしましょう。

身体を洗うときは石けんやボディソープを泡立てて肌にのせ、手またはやわらかい綿などの素材のタオルを使いましょう。「ゴシゴシ洗ったほうが汚れもよく落ちる」と思って力が入りがちですが、こすり洗いが肌の負担になるのは、顔も身体も同じです。

■保湿剤は皮膚に水分が含まれた状態で塗る

入浴後出来るだけ早く5分以内に保湿剤を塗る手洗い後肌がしっとりしているうちに保湿剤を塗る化粧水で皮膚を湿らせて塗るなど、皮膚に水分が含まれた状態で保湿剤を塗ると効果的です。

また、保湿剤はこまめに塗ることが大切です。特に水仕事後は毎回保湿剤を塗るなど、こまめに塗るようにしましょう。

■保湿剤の選び方

保湿剤の種類は大きく分けると、3種類+αあります。

 

保湿油製剤:ワセリン製剤・馬油・オリブ油・ホホバ油等

ワセリンは石油から精製させる油脂性の物質で、オリブ油・ホホバ油・馬油は天然由来の油です。これらは皮膚に膜を張ることで水分の蒸発を防ぎ、皮膚を保護してくれます。刺激が少ないため肌荒れしているときも使いやすいです。

ただ、クリームに比べるとベタつきを感じるこもがあります。上手く使うために、皮膚が水分を吸収している入浴後に手のひらにとって塗るのが効果的です(乾燥している皮膚に塗ってもそれ自体水分を含んでいないのでべとべとするためです)。

 

 

ヘパリン製剤:「ヘパリン類似物質」という成分を含む商品のことをいいます。

水分保持作用、血行促進作用、抗炎症作用があり副作用は少ないですが、出血傾向がある人には使えません。

クリーム、乳液状の物が多く、ヘパリン類似物質と油性成分と、水やグリセリンなどを乳化して混ぜています。元々の成分中に水分を含むため、乾燥している肌に塗ってもある程度しっとりします。

のびがよく、ベタつきにくいですが、乳化剤が入っている影響で保湿油製剤に比べ刺激を感じることもあります。

 

 

尿素製剤:尿素を含む商品のことをいいます。

尿素は皮膚の角質層の水分を保持する作用や角質溶解作用があります。この作用によって古い角質を除去し皮膚が柔らかくなります。

ただし、炎症や傷がある場合は刺激になり、かえって良くない場合があるので注意しましょう。

 

上記の他に保湿成分である「セラミド」や「ビタミンA,E」等が配合された保湿剤もあります。

健康な肌を維持するには食生活も大切です。ビタミンやたんぱく質も摂りましょう。適度な睡眠、水分補給、ストレス発散も大切です。

そのうえで自分に合う保湿剤を選び上手に使ってください。