激痛!痛風を予防する

高尿酸血症・痛風とは高尿酸血症の原因となるのは、「プリン体」という物質です。食べ物や飲み物だけでなく、私たちの体内にも存在しています。
プリン体は肝臓で分解されますが、その時に「尿酸」という老廃物ができます。
血液中に尿酸が増えすぎると、関節にたまり、それを免疫細胞が異物とみなして攻撃します。その結果炎症が起こり、激しい痛みがおきます。
健康診断で尿酸値のチェックを 
尿酸値が7mg/dLを超えると高尿酸血症と診断され、治療が必要です。
検査で7mg/dLを超えると、「要受診」などと判定されるので、かかりつけの内科などを受診しましょう。特に、生活習慣病や肥満などがある場合には、狭心症や心筋梗塞、脳卒中などが起こりやすくなるため、早めの受診が勧められます。
尿酸値が上がる原因
尿酸値が上がる原因としては、プリン体を多く含む食品がよく知られていますが、代表的なものとして、
①肥満
②激しい運動
③甘いもの「果糖」
④アルコール
の4つが挙げられます。
高尿酸血症の治療
治療の基本は、生活習慣の見直しです。
生活習慣を改善しても尿酸値が高い場合は、薬による治療が行われます。高尿酸血症のタイプに応じて、尿酸を作り過ぎないようにする薬や腎臓からの尿酸の排泄を促す薬などが選択されます。
尿酸値を下げるために
★肥満の解消
肥満の中でも特に注意が必要なのは、男性に多い「内臓脂肪型肥満」です。
体重を3%減らすと、内臓脂肪が15%程度減るとされ、尿酸値が低下することがわかっています。
急激な減量ではなく、3~6カ月程度かけて穏やかに3%減量するようにしましょう。
★激しい運動は避けましょう。
激しい運動は、プリン体が増え、さらに疲労物質である「乳酸」が増えることで尿酸が体外へ排泄されにくくなり尿酸値が上がります。尿酸値が高い人は、短距離走などの無酸素運動は避け、ウォーキングや軽いジョギングなど軽く汗ばむ程度の有酸素運動をするようにしましょう。
★食事療法
食事療法のポイントは、適正なエネルギー摂取、プリン体・果糖の摂取制限、十分な飲水、尿をアルカリ化する食品の摂取です。
尿が酸性では尿酸が溶けにくく、排泄がズムーズにいきません。
アルカリ性食品である野菜、海藻、いも類、きのこ類を多く摂ると尿がアルカリ性に近づくので、意識して摂ると良いです。
一方、尿酸値を上げてしまうものは、脂の多い肉類やアルコールです。特にプリン体の多い食品としては、レバー、あん肝や白子、ビールなどがあります。
アルコールが肝臓で分解される時にはATPという物質が使われます。ATPにはプリン体が含まれており、アルコールを摂り過ぎると尿酸値が上がります。
また、アルコールが分解される時には、乳酸がつくられるため、尿酸が体外へ排泄されにくくなります。
高尿酸血症の治療には薬物治療も用いられますが、生活習慣の見直しや、食事の改善で尿酸値を下げることが出来ます。
日々の少しの心がけを積み重ねていくと、身体の変化が訪れるはずです。生活習慣を整え、ストレスや睡眠不足も改善していきましょう。