楽しく体を動かそう!

新型コロナウイルス感染拡大で以前よりも外で活動する機会が減り自宅で過ごす時間が増えたためか、「体重が増えた」「コレステロール値が悪化した」という方も少なくないようです。
中には、友人と会う機会が無くなり毎日テレビを見るだけで…といった心のモヤモヤを抱えている方もいらっしゃいます。
私たちの健康へのリスクは新型コロナウイルスの感染だけではありません。
長期的に考えると、外出や運動機会の減少は血圧や血糖値の数値を悪化させて生活習慣病のリスクを引き上げる可能性や骨・筋肉等運動器の衰え、認知機能の低下に繋がる可能性もあります。
意識的に運動をして健康の保持、自己免疫力の向上を図りましょう。

簡単な運動からはじめましょう

運動習慣がない人は、少しでも体を動かすことから始めます。座位時間の長い方も1時間に1回は立ち上がって体を動かしましょう
他にもエレベーターではなく階段を使う入口から遠い場所に駐車する休憩時間に体操を行うなど日常生活の中で意識的に体を動かす機会を作りましょう。
リモートワークなどでパソコンを注視する方にはラジオ体操がおすすめです。
首や肩周りをほぐしたり身体の側面の筋肉を伸ばしたりする動きが多くあり、同じ姿勢で凝り固まった上半身をほぐすことができます。
徐々に暖かくなり外に出かけやすい季節になりましたので、ウォーキングやジョギングもおすすめです。
お友達を誘ってサッカーやゴルフなど屋外で行うスポーツは気分転換にもなります。
外に出て運動する時間が取れない方は、室内でのエクササイズがおすすめです。
動画サイトにはステイホーム中にマンションでもできるように飛び跳ねないエクササイズもたくさん紹介されています。
ご自身の体力に合わせて少しずつエクササイズの負荷を上げていきましょう。
運動・身体活動と座りがちな行動に関する〈WHOガイドライン〉
WHOは2020年11月に「運動・身体活動と座りがちな行動に関するWHOガイドライン」を発表し、運動推奨量と座っている時間に対しての制限を示しました。
*5歳~17歳の青少年*
中~高強度の有酸素運動を1日1時間以上、また週に3日は高強度の有酸素運動を。
座っている時間は最小限に。娯楽目的でのデジタル機器の画面を見ている時間を少なく。
*18歳~64歳の成人*
中程度の強度の有酸素運動を週に150~300分、もしくは高強度の有酸素運動を75~150分、週に2日は中強度以上の筋肉強化のためのトレーニングを。
座っている時間は最小限にし、少しでも体を動かしましょう。
*65歳以上の高齢者*
中程度の強度の有酸素運動を週に150~300分、もしくは高強度の有酸素運動を75~150分以上。週に2日は中強度以上の筋肉強化のためのトレーニングを。週に3日は筋力やバランス力を維持するためのエクササイズを。
座って過ごす時間を減らし、少しでも体を動かしましょう。

運動時の注意点

①感染対策の徹底…3つの密を避ける、体調不良時には外出しない、帰宅後は手洗い・うがい・手指消毒を行うなど感染対策を行ったうえで運動しましょう。
②熱中症対策…これから気温も上がってきます。水分補給や適度な休憩など熱中症対策もしっかりと。
③無理をしない…体力や筋力の低下を考慮して軽い運動から再開し、運動量や運動強度は徐々に増やしましょう。