腰の痛み

腰に痛みがある人は約3000万人と推計され、そのうち原因が特定できるのは約15%と言われています。
重い物を持ったり、長時間同じ姿勢をしていた後などに腰の痛みを感じることは誰でもある事ですが、このような急性の痛み以外に、原因が不明、長期間痛みが続くような時には、次のような様々な病気が原因のことがあります。
■骨や筋肉の障害:前かがみになるなど特定の動作をした時に痛む
例)椎間板ヘルニア等
■神経の障害:皮膚の表面近くがちくちく、ぴりぴりと痛む
例)坐骨神経痛、帯状疱疹等
■ストレス、うつなどの精神的、心理的要因:ストレスが大きくなる程痛みが増す。慢性的な腰痛
例)心因性腰痛等
■内科疾患が原因:安静にしていても痛む
・主に右側に痛みが出る時
 例)十二指腸潰瘍、右の腎結石等
・主に左側に痛みが出る時
 例)膵炎、左の腎結石等
・男性 例)精巣膿瘍、前立腺がん等
・女性 例)卵巣炎、卵巣嚢腫、子宮筋腫、子宮(頸、体)がん等
・その他 例)胃潰瘍、胆嚢炎、胆石症、腎盂腎炎、尿路結石等
《腰痛重要度チェック》
次のような症状の時には、一度受診しておきましょう。
・じっとしていても痛む
・背骨が曲がってきた
・お尻・脚が痛む、しびれる
・脚のしびれで長く歩けない
《腰痛チェックリスト》
次の項目に当てはまる人は腰痛を起こすことがあるので、気をつけましょう。
□長時間、車を運転することが多い。
□掃除など中腰姿勢で作業をすることが多い。
□体が左右対称ではなく極端にゆがんでいる。
□高いヒールや厚底靴を履くことが多い。
□バッグはいつも同じ方の肩に掛けている。
□デスクワークが中心である。
□椅子に座る時は足を組むことが多い。
□運動不足である。
《腰痛予防のためのストレッチ》
日常生活に原因がある腰痛なら、ストレッチ等で予防することができます。
・・・腹直筋の筋トレ ・・・
膝を曲げた状態で仰向けになり、おへそをのぞき込むように両肩を持ち上げる。ゆっくり勢いをつけないように行う。
・・・臀筋・骨盤底筋群の筋トレ・・・
仰向けになり、膝を曲げた状態で腰を上げる。
頭・肩・足の裏を床から離さないように注意。骨盤周りのインナーマッスルを鍛えることができる。背筋に力が入りすぎないように注意。
・・・背筋ストレッチ・・・
仰向けで片膝を抱えて頭側へゆっくりひきつける。できれば抱え込む反対の脚は伸ばしておく。
・・・臀部・腰部ストレッチ・・・
仰向けになって頭側へ両膝を抱え込み、膝に近づけるように頭、身体を持ち上げ、身体をまるめる。
息を吐きながらゆっくりと行う。痛みがある時は、上半身を起こさない。
・・・ハムストリングストレッチ・・・
膝を曲げた状態で仰向けになり、片方の膝を伸ばして上にあげる。その後足首を曲げる。
なるべく膝が曲がらないように行う。