再生可能エネルギーって何?

再生可能エネルギーとは太陽光や風力、水力、地熱といった自然現象を電気や熱のエネルギーに変換したものです。
再生可能エネルギーはエネルギーへの変換過程で二酸化炭素などの温室効果ガスをほとんど排出しません。
持続可能な社会の構築にかかせないクリーンなエネルギー源として世界中で再生可能エネルギーへの転換が進められています。
日本のエネルギー事情
経済産業省資源エネルギー庁によると、エネルギー供給のうち8割以上を石炭や石油、天然ガスなどの化石燃料が占めており、さらにそのほとんどを海外からの輸入に頼っています。
そのため、世界情勢によっては安定したエネルギーの供給が困難になる恐れがあります。
一方、再生可能エネルギーは地形や気候状況によって変動はありますが、自然現象をもとにエネルギーへ変換しているので日本国内でもエネルギー源を得ることができます。
また、化石燃料は微生物の死がいや植物などが長い年月をかけて蓄積された限りがある資源です。
現在の技術で、経済的に採掘可能とされている世界の化石燃料の「可採年数」は石炭132年、石油50年、天然ガス51年といわれています。
日本のエネルギー政策は化石燃料を使用する火力発電の割合を減らし、代替として原子力発電や再生可能エネルギーなどを利用した新エネルギーへとシフトしていました。
しかし2011年の東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故により、原子力発電への依存度を減らし、再生可能エネルギーの導入を加速化してより安全で安定したエネルギー供給体制を整えることが求められています。
身近な再生可能エネルギー
・太陽光発電…太陽の光エネルギーを太陽電池により直接電気に変換する発電方法です。

エネルギー源が太陽光なので設置する地域にあまり制限がありません。

2009年に開始した余剰電力の固定価格買い取り制度を利用して、家庭での導入数も増加し最も身近な再生可能エネルギーです。
力発電だけでなく、近年は河川や農業用水路を活用した小水力発電に取り組む地域もあり、今後のさらなる普及が期待されます。
ただし、河川流域の環境への影響の調査と理解や水利権の調査など地域住民の理解と協力が不可欠です。
・バイオマス…バイオマスとは動物などから生まれた生物資源の総称で、家畜排せつ物や間伐材、廃材などの未活用の廃棄物を資源として活用するため、循環型社会の構築に大きく貢献しています。
RE100 
近年、多くの企業が自社の利益の追求だけでなく持続可能な社会の実現に取り組んでいます。
その取り組みの1つとして、自社で消費するエネルギーを 100%再生可能エネルギーにしようという世界的取り組み(RE100)があります。
RE100とは Renewable Energy 100%の頭文字で、加盟する企業は2050年までに事業運営を100%再生可能エネルギー(原子力発電は含まない)で行うことを宣言します。
加盟できる企業は一定の規模以上の大企業のみですが、中小企業にもこれらの取り組みに賛同する声があり、日本では独自に「再エネ 100宣言REAction」に取り組む企業も増えています。