ご存知ですか?日本人の食事摂取基準

ご存じですか?日本人の食事摂取基準
皆さんは、『日本人の食事摂取基準』という資料を目にした事はあるでしょうか?
この基準は、健康増進法という法律に基づき、生活習慣病やフレイル(虚弱)のリスクがあったとしても、おおむね自立した日常生活ができる方を対象に、国民の健康保持・増進を目指して策定されています。
5年毎に改定があり、ちょうど今年が改定の年となっているため、前回との変更点をお伝えします。
*塩分の摂取目標量が減に
平成30年度版の国民健康栄養調査によると、1日当たりの塩分平均摂取量は男性:11g、女性:9.3gでした。
今回の改定では目標量がさらに厳しくなり、男性:7.5g/日未満、女性: 6.5g/日未満へ変更となりました。
ただし、高血圧、慢性腎臓病の重症化予防のための目標量は、変わらず6.0g/日未満です。意識して減塩を心がけましょう。
*高齢者のたんぱく質摂取目標量が増加に
以前は、高齢になる程たんぱく質(肉、魚、卵、大豆製品、牛乳、乳製品等)の摂りすぎにより腎臓に負担がかかるため、摂取量を少なくした方がよいと言われていました。
しかし、食事からのたんぱく質摂取量が減少すると、高齢者の低栄養のリスクを上昇させる事が分かり、今回の改定では全年齢のうち65歳以上において、1日の総摂取エネルギーに占めるたんぱく質の割合が最も高く設定されました。
(摂取目安の例は下記の通りです。)
●65歳以上で必要な栄養量 
※1 65歳以上の身体活動レベルⅠ(低い)・Ⅱ(普通)

※2 65歳以上の推奨量より

たんぱく質60gを1日の食事に例えるとこれくらい
【朝食】
ミルクティー4.9g
目玉焼き7.4g
食パン(6枚切1枚)5.4g
【昼食】

ご飯(250g)6.3g

豚肩ロース(60g)10.6g
【夕食】
ご飯(250g)6.3g
木綿豆腐(50g)3.5g
煮魚13.7g
たんぱく質は骨格筋を作る重要な材料の1つですが、これだけで作ることはできないため、その他の栄養素も必要です。
エネルギーの他に補助的役割をする栄養素として、特に最近注目されているのがビタミンDです。
魚や干しシイタケに多く含まれている他、女性の皆さんが避けがちな紫外線には、体の中でビタミンDを活性化する働きがあります。
過剰摂取には注意が必要ですが、食事からの摂取や日光浴も心がけましょう。
さらに詳しい改定内容やその他の変更点が気になる方は、厚生労働省のホームページに掲載されているため、参考にしてみて下さい。
また、『日本人の食事摂取基準』は健康な人を対象にしており、疾病等で個別対応が必要な場合もあります。
平野薬局には管理栄養士が常駐していますので、ご自身の必要な栄養量が気になる方は是非お声がけ下さい♪