◆◆新たに診断された2型糖尿病におけるビルダグリプチンとメトホルミンの初期併用療法対メトホルミン単剤療法の血糖耐久性(VERIFY): 5年間の多施設無作為化二重盲検試験◆◆

【背景】 持続的で良好な血糖コントロールにつながる早期治療の強化は、糖尿病合併症を遅らせるために不可欠である。初期併用療法は、従来の段階的なアプローチに比べて合併症の進行を遅らせる多くの機会をもたらすことが示唆されているが、その有効性は究明中である。

【方法】 Vildagliptin Efficacy in combination with metfoRmin For earlY treatment of type 2 diabetes(VERIFY)は、新たに2型糖尿病と診断された患者を対象とした、34か国254の施設で実施された無作為化二重盲検並行群間試験である。この研究は、2週間のスクリーニング期間、3週間のメトホルミン単独導入期間、および5年間の治療期間(さらに研究期間1、2、3に分割)からなる。試験登録2年以内に2型糖尿病と診断され、HbA1cが48~58 mmol / mol(6.5~7.5%)、BMIが22-40 kg / ㎡と確認された18-70歳の患者を試験に含めた。患者らを、双方向応答技術システムと層別化なしの単純無作為化法を用いて1対1の割合で初期併用療法群または初期メトホルミン単剤療法群のいずれかに無作為に割り付けた。患者・治験責任医師・評価を実施する臨床スタッフ・データ分析者には、治療割り付けを隠蔽した。試験期間1では、患者は早期併用療法(メトホルミン安定用量1000 mg・1500 mg・2000 mg/日とビルダグリプチン50 mg1日2回)または標準治療である初期メトホルミン単剤療法(安定用量1000 mg・1500 mg・2000 mgとプラセボ1日2回)のいずれかを受けた。初期治療でHbA1cが53 mmol / mol(7.0%)未満(13週離れた2回の連続した診察で確認)を維持できなかった場合は、メトホルミン単剤療法群の患者にはプラセボの代わりにビルダグリプチン50 mgを1日2回投与し、試験期間2に含めた。主要有効性評価項目は、無作為化から初期治療失敗(試験期間1において、無作為化から13週離れて、2回の連続した受診でHbA1cが少なくとも53 mmol / mol(7.0%)と定義)までの期間とした。フルアナリシスセットには、少なくとも1つの無作為に割り付けた試験薬を服用し、無作為化後に有効性パラメーターの評価を少なくとも1回受けた患者を含めた。安全性分析には、試験薬を少なくとも1回投与された患者全員を含めた。この試験はClinicalTrials.gov、ナンバーNCT01528254に登録されている。

【結果】 試験登録は2012年3月30日に開始し、2014年4月10日に完了した。スクリーニングした4524人の参加者のうち、2001人の適格患者を初期併用治療群(n = 998)または初期メトホルミン単剤療法群(n = 1003)のいずれかに無作為に割り付けた。合計1598人(79.9%)の患者が5年間の研究を完了した;811人(81.3%)が初期併用療法群、787人(78.5%)が単剤療法群であった。試験期間1における初期治療失敗の発生率は、併用療法群で429人(43.6%)、単剤療法群で614人(62.1%)であった。単剤治療群における治療失敗までの期間の中央値は36.1か月(IQR 15.3-未到達[NR])だった。一方、早期併用療法を受けている患者における治療失敗までの期間の中央値は61.9か月(29.9–NR)で、試験期間を超えていると推定された。初期治療失敗までの期間に対する相対リスクの有意な減少は、5年間の試験期間中で単剤療法群と比較して早期併用療法群でみられた(ハザード比0.51 [95%CI 0.45-0.58 ]; p <0.0001)。両治療とも安全で忍容性が高く、予期しなかったまたは新たな安全性の所見はなく、試験治療に関連した死亡もなかった。 【考察】 新たに2型糖尿病と診断された患者に対するビルダグリプチンとメトホルミンを併用した早期介入は、現在の標準治療である初期メトホルミン単剤療法と比較して、より大きく持続的な長期的利益をもたらす。 【資金提供】 ノバルティス ※原題:Glycaemic durability of an early combination therapy with vildagliptin and metformin versus sequential metformin monotherapy in newly diagnosed type 2 diabetes (VERIFY): a 5-year, multicentre, randomised, double-blind trial ※ビルダグリプチンは「エクア」の商品名でノバルティスから、メトホルミンは「メトグルコ」などの商品名で発売されている。 (394;1519-29:David R Matthews et al:October26,2019)