鼻血の止め方

鼻血が出たとき、血が流れ落ちないように上を向いたり、鼻にティッシュを詰めたりしていませんか?
ティッシュを詰めると鼻血が止まって取る際に、かさぶたも一緒にとれて、また鼻血が出てしまうということがあるのでおすすめできません。
いざという時にあわてずにすむように、鼻血の時の適切な対応について解説します。
鼻血が出る理由とは
鼻血のほとんどは、鼻を左右に隔てている鼻中隔の鼻の入り口付近「キーゼルバッハ部位」と呼ばれる場所に傷がついてしまうことで起きています。キーゼルバッハ部位は細かな血管がたくさん集まっていて、少しの衝撃でも血管が破れやすい部分なので、鼻をかみすぎたり、触りすぎたりして出血してしまうのです。
鼻血の正しい止め方は?
出ている部位を圧迫することが止血の基本です。
キーゼルバッハ部位からの出血であれば、比較的簡単に止めることができます。
①あわてず、まずは静かに座りましょう。
②軽くうつむいて、鼻の根本ではなく小鼻の両側を指でしっかりつまんで圧迫します。15分ぐらいそのまま安静にしてください。
※口に流れてきた鼻血はなるべく飲みこまないようにしましょう。
鼻の粘膜の傷が治りきるまではまた鼻血が出てしまうことがあります。
鼻を触らない、強くかまない、お酒やたばこは避けるなど注意もしましょう。
病院に行くべきかどうか?
鼻血の多くは、過度に心配する必要のないものですが、もし20分以上小鼻を押さえても止まらない場合や大量に出る場合は、耳鼻咽喉科を受診してください。
また、血液をさらさらにする薬などを飲んでいても、出血が止まりにくいことがあります。かかりつけの先生に相談をしましょう。
鼻を触っていないのに鼻血を頻繁にくり返す場合などは病気の可能性も考えられるので、一度病院で診察を受けることをおすすめします。
鼻血の治療について
まれにですが、白血病や血友病などの出血が止まりにくくなる病気や、がん、高血圧症、動脈硬化症などが鼻血の原因となっている場合もあります。鼻血の原因を検査し、原因となっている病気を治療することになります。
また鼻炎や、左右の鼻腔を分ける鼻中隔(びちゅうかく)が歪んでいるなどの鼻の病気が原因で鼻血をくり返す場合には、適切な治療により鼻血が出にくくなります。
病院では、状況に応じて、ガーゼや綿球などで圧迫止血をしたり、出血しやすい血管を焼
いて止血する電気凝固治療やレーザー治療を行ったりします。