◆◆早期乳がんにおける6ヶ月間または12ヶ月間の術後トラスツズマブ治療の比較(PHARE):多施設非盲検第3相ランダム化試験の最終分析◆◆

【背景】 2013年、the Protocol for Herceptin as Adjuvant Therapy with Reduced ExposurePHARE)試験の中間分析では、6か月間の術後トラスツズマブ治療が12か月間の投与と比べて非劣性であることを示すことができなかった。ここでは、事前に指定された発生するイベントの数に基づいて、計画された最終分析を報告する。

【方法】 PHAREは、HER2陽性早期乳がん患者における標準的な術前または術後化学療法と併用またはそれに続いてのトラスツズマブ治療の6か月投与と12か月投与を比較する、非盲検第3相非劣性ランダム化試験である。この研究はフランスの156の施設で行われた。18歳以上の女性で、転移なし・手術可能・組織学的に確認された腺がんで、腋窩リンパ節陽性または腋窩リンパ節陰性だが少なくとも10 mmの腫瘍を有する者を適格患者とした。患者らは、この乳がんに対して少なくとも4サイクルの化学療法を受け、術後トラスツズマブ治療を開始していた。適格患者を、トラスツズマブ療法36か月目の間に6か月治療群または12か月治療群に無作為に割り付けた。ランダム化は、化学療法の併用または連続治療、エストロゲン受容体の状態、および施設により層別化された。主要目的は、ITT(intention-to-treat)集団における無病生存率の6か月投与群の非劣性とし、事前に指定されたハザードマージンは1.15であった。この試験は、ClinicalTrials.gov、ナンバーNCT00381901に登録される。

【結果】 3384人の患者が登録され、術後トラスツズマブの12ヵ月投与群(n=1691)または6ヵ月投与群(n=1693)に無作為に割り付けた。12か月投与群の患者1人と6か月投与群の患者3人が除外されたため、各群の1690人の患者がITT解析に含まれた。追跡期間の中央値7.5(IQR 5.3-8.8)の時点で、無病生存期間に関連する704件のイベントが観察された(12ヶ月群で345[20.4]6ヶ月投与群で359[21.2])12ヵ月群対6ヵ月群の無病生存期間の調整ハザード比は、1.08であった(95CI0.931.25p=0.39)。非劣性マージンは95CIに含まれた。トラスツズマブの継続期間に関する効果の違いは、いずれのサブグループにおいても見られなかった。トラスツズマブ治療の終了後、時間が経つにつれてまれな有害事象が発生し、安全性分析は以前に公開された報告と同じままであった。具体的には、心臓の安全性比較に変化は見られず、左室駆出率が50%未満に減少した3つの追加症例が12か月投与群で報告されているのみであった。

【考察】 PHARE研究では、術後トラスツズマブの12ヶ月投与に対する6ヶ月投与の非劣性は示されなかった。従って、術後トラスツズマブ療法の標準継続期間は12か月のままにすべきである。

【資金提供】 The French Cancer Institute

※原題:6 months versus 12 months of adjuvant trastuzumab in early breast cancer(PHARE):

final analysis of a multicentre,open-label,phase 3 randomised trial

(393;2591-98Xavier Pivot et alJune 29,2019)