◆◆急性脳卒中後の機能的転帰に対するフルオキセチンの効果(FOCUS):実用的二重盲検無作為化対照試験◆◆

【背景】 小規模試験(FLAME試験[2011])の結果は、フルオキセチンが脳卒中発作後の機能的転帰を改善する可能性があることを示している。FOCUS試験は、これらの効果の正確な評価を提供することを目的として行われた。

【方法】 FOCUSは、英国の103の病院で行われた実用的多施設並行群間二重盲検無作為化プラセボ対照試験であった。18歳以上で、臨床的に脳卒中の診断をされ、発症後2日から15日の間に試験参加・無作為割り付けができ、局所性神経障害を有している者を適格患者とした。患者らを最小化アルゴリズムを用いたウェブベースシステムを介して無作為に、フルオキセチン20mgまたは対応するプラセボを116か月間経口投与する群に割り付けた。主要評価項目は、6カ月時点でmodified Rankin ScalemRS)を用いて測定した機能状態とした。患者、介護者、医療従事者、治験チームには治療の割り付けを隠蔽した。無作為化の後6ヶ月・12ヶ月で機能状態を評価した。治療割り付けに従って患者らを分析した。この試験は、ISRCTNレジストリー、ナンバーISRCTN 83290762に登録される。

【結果】 2012910日から2017331日までの間に、3127人の患者が採用された。1564人をフルオキセチン群、1563人をプラセボ群に割り付けた。6ヶ月時点のmRSデータは、各治療群とも1553(99.3)から得られた。6ヵ月時点で、mRSの各カテゴリーにわたる分布はフルオキセチン群とプラセボ群で類似していた(最小化変数について補正した共通オッズ比0.951[95CI 0.8391.079]p= 0.439)。フルオキセチン群の患者は、プラセボ群の患者よりも6ヶ月までに新たなうつ病の発症が少ないようであった(210[13.43]269[17.21];差3.78[95CI1.266.30]p=0.0033)が、骨折をした者はより多かった(45[2.88]23[1.47];差1.41[95CI 0.382.43]p=0.0070)6ヶ月または12ヶ月の時点で、他のどのイベントにおいても有意差はなかった。

【考察】 急性脳卒中後6ヶ月間にわたるフルオキセチン20mgの投与は、機能的転帰を改善するようには思われない。治療はうつ病の発症を減少させたが、骨折の頻度を増加させた。これらの結果は、脳卒中後のうつ病の予防または機能回復の促進のどちらのためにもフルオキセチンの日常的使用を支持しない。

【助成】 英国脳卒中協会・NIHR医療技術評価プログラム

※原題:Effects of fluoxetine on functional outcomes after acute stroke(FOCUS):a pragmatic,double-blind,randomized,controlled trial

(393;265-74FOCUS Trial CollaborationJanuary 19,2019)