加齢とロコモティブシンドローム

1.ロコモとは?
ロコモとはロコモティブシンドロームの略で、加齢による筋力・バランス能力の低下や骨・関節などの病気が原因で運動器の機能が衰えて、要介護や寝たきりの状態になったりその危険性が高まったりしている状態をいいます。

2.ロコモの原因となる病気
・骨粗鬆症…骨の中がスカスカになり、少しの衝撃でも骨折しやすくなります。
・変形性膝関節症…膝関節の軟骨がすり減って変形し、炎症や痛みが起こる病気です。
・変形性腰椎症・腰部脊柱管狭窄症…変形性腰椎症は、椎間板と後方の左右一対の椎間関節が変形した状態で、それだけでは病的とは言えませんが、腰部の脊柱管が狭くなり神経が圧迫されると、痛みやしびれが起こります。
このいずれかにかかっている人は、約4700万人(男2100万人、女2600万人)です。

3.ロコモチェック
日常の生活動作からロコモチェックをしてみましょう。1つでも当てはまる人は、ロコモ予備軍の可能性があります。

①片足で立ったまま靴下を履くことができない
②家の中でつまずいたり滑ったりすることがたびたびある
③手すりがないと階段を上がることができない
④15分ほど(約1km)歩き続けることができない⑤横断歩道を青信号で渡りきれない
⑥2kg程度の荷物(1リットルのペットボトル2本)を持って歩くことが困難
⑦掃除機の移動や布団の上げ下ろしなど力のいる家事が困難

4.ロコモ予防
予防に効果的なのは、やはり運動です。スポーツに取り組むのがむずかしいようなら、自宅で簡単にできるロコトレもあります。無理せず自分に合ったペースで続けることが大切です。

《簡単なロコトレ》

◎開眼片足立ち
目を開けたまま片足で立ちます。左右1分ずつ、1日3回行いましょう。
転倒予防のためテーブルなどつかまるものがある所で行いましょう。

◎スクワット
息を吐きながらお尻を下げます。椅子や洋式トイレに座るイメージで息を吸いながら元の姿勢に戻ります。
深呼吸をするペースで5.6回繰り返します。これも1日3回行いましょう。

どちらも一人で立つのが難しい方は、医師に相談し、テーブルにつかまるなどして行いましょう。

この他、ラジオ体操や踵の上げ下ろしなども効果的です。
毎日続けることが大切です。また立って動くのが難しい方には、座ったままや、寝たままでできる運動もあります。

平野薬局では、皆さんに運動習慣を身につけていただくため、ヨガ教室(毎週木曜日)、健康体操教室(月2回土曜日)を定期開催しています。
また健康教室の時には、ノルディックウォーク体験も行っています。
ご参加お待ちしております。