◆◆血管内大腿膝窩動脈インターベンションに対するポリマー被覆パクリタキセル溶出ステント(Eluvia)対ポリマーフリーのパクリタキセル被覆ステント(Zilver PTX)(IMPERIAL):無作為非劣性試験◆◆

【背景】 

大腿膝窩部における薬剤溶出ステントの臨床効果は、現在用いられている他のステントを用いた無作為試験では調査されていない。IMPERIAL試験では、大腿膝窩動脈部病変の治療に対するポリマー被覆パクリタキセル溶出Eluviaステントとポリマーフリーのパクリタキセル被覆Zilver PTXステントの安全性と有効性を比較しようとした。

【方法】 

この無作為単盲検非劣性試験では、間欠性跛行(ラザフォード分類2、3、または4)を呈する下肢虚血の症状を示し、浅大腿動脈または近位膝窩動脈にアテローム性動脈硬化症病変のある患者を、オーストリア・ベルギー・カナダ・ドイツ・日本・ニュージーランド・米国の65の施設に登録した。患者を、地域特異的ウェブベース無作為化スケジュールを用いて2対1の割合で無作為に、Eluvia治療群またはZilver PTX治療群に割り付けた。すべての患者、施設職員、および治験責任医師は、すべての患者が12ヶ月の追跡調査を完了するまで、治療の割り当てを隠された。主要有効性評価項目は一次開存(最大収縮期流速比≦2.4、臨床的標的病変部の血管再開通術または標的病変部のバイパス術なしとして定義される)とし、主要安全性評価項目は重大な有害事象(1ヵ月間での全死亡、12ヶ月間での標的肢の大切断術、および12ヶ月間での標的病変の血管再開通術)とした。非劣性マージンを12か月めで-10%に設定した。主要非劣性分析は、十分な統計的検出力に必要な最小サンプルサイズが12か月の追跡調査を完了したときに行われた。主要安全性非劣性分析には、12カ月の追跡調査を完了した患者、または12カ月の間に重大な有害事象がみられたすべての患者が含まれた。この試験はClinicalTrials.gov、ナンバーNCT 02574481に登録される。

【結果】 

2015年12月2日から2017年2月15日までに、465人の患者を無作為にEluvia群(n = 309)またはZilver PTX群(n = 156)に割り付けた。12か月目での有効性と安全性の評価項目において非劣性であることが示された:一次開存はEluvia群で86.8%(231/266)、Zilver PTX群で81.5%(106/130)であった(差異5.3%[95%CI下限.−0.66];p<0.0001)。 Eluvia群273人のうち259人(94.9%)およびZilver PTX群133人のうち121人(91.0%)は、12ヶ月目の時点で重大な有害事象はみられなかった(差異3.9%[95%CI下限−0.46];p<0.0001)。両群とも死亡は報告されなかった。Eluvia群の1人が大切断術を受け、各群の13人の患者が標的病変の血管再開通術を必要とした。 【考察】  Eluviaステントは、大腿膝窩動脈末梢動脈疾患患者の治療後12か月めでの一次開存や主要有害事象の点でZilver PTXステントに対して非劣性であった。 【資金提供】 Boston Scientific ※原題:A polymer-coated, paclitaxel-eluting stent (Eluvia) versus a polymer-free, paclitaxel-coated stent (Zilver PTX) for endovascular femoropopliteal intervention (IMPERIAL) : a randomised, non-inferiority trial (392;1541-51:William A Gray et al:October 27,2018)