心肺持久力を鍛えてアンチエイジング

心肺持久力とは?
心肺持久力という言葉を聞いたことがありますか?
心肺持久力とは全身持久力とも呼ばれ、心臓や肺の機能により身体を長時間にわたり活動させることができる力のことです。スタミナと表現されることもあります。
心肺持久力は筋持久力・瞬発力・敏捷性・平衡性・柔軟性・調整力とともに基本的運動能力の構成要素とされています。有酸素運動の能力と密接な関係があるため、心臓や肺の働きによる酸素摂取能力である最大酸素摂取量という指標によって評価されます。
最大酸素摂取量が向上すると、身体活動量の増加につながります。また、最大酸素摂取量はいくつかの研究で心血管系疾患の罹患率や死亡率に関連することが明らかになってきています。
そのため、心肺持久力を高めることは健康づくりや生活習慣病の予防にもつながります。
心肺持久力を高めるトレーニングを行うと肺や心臓の働きが強化されます。呼吸筋が発達することで酸素の取り込み量が増え、さらに心筋が発達することで、心拍出量が増えてより多くの酸素が血流を通して循環します。また骨格筋の毛細血管が発達して、筋線維への血流量が多くなります。このように、酸素を取り込んで全身に運搬する能力が高まることで長時間のエネルギー供給が可能となります。
有酸素運動をしましょう
心肺持久力を高めるには、軽度の運動を長時間行う有酸素運動が効果的です。
特にウォーキング、ジョギング、スイミング、サイクリングのような全身を使用して一定時間運動する有酸素運動が効果的です。
有酸素運動の運動強度では糖よりも脂肪がエネルギーとして多く使用されるため、体脂肪の減少にも効果的です。
おすすめの有酸素運動はスイミングです。スイミングは全身の筋肉をバランスよく使用する運動です。
水圧による負荷で呼吸筋が鍛えられ、血液循環がよくなります。浮力によって重力による負担が減ることから陸上で行う運動に比べて、膝や腰、足首などの関節への負担が軽減されます。また、浮力により関節の可動域が広がることや、水の抵抗により全身の筋肉に適度な負荷をかけることができます。スイミングだけでなく水中ウォーキングといった水中で行う運動も効果的です。
高齢者施設では心肺機能を向上させるリハビリテーションやレクリエーションとして、ストロー吹き矢や風船を膨らませる運動を行うこともあります。これらの運動は腹式呼吸による心肺機能の向上が期待できます。
心肺持久力を高める運動をすることは身体活動量の増加だけでなく生活習慣病の予防にもつながります。
心肺持久力を高めて健康な体をつくりましょう。