◆◆2型糖尿病・心血管疾患を有する患者におけるアルビグルチドと心血管転帰(Harmony Outcomes): 二重盲検無作為プラセボ対照試験◆◆

【背景】 

GLP-1受容体作動薬は、化学構造・作用時間や臨床転帰に対する効果の点で差がある。2型糖尿病における週1回投与タイプであるアルビグルチドの心血管作用については明らかではない。我々は心血管関連死・心筋梗塞・脳卒中予防におけるアルビグルチドの安全性と有効性を判定することを目的として試験を行った。

【方法】

 
我々は28か国の610施設で二重盲検無作為化プラセボ対照試験を行った。2型糖尿病と心血管疾患のある40歳以上の患者を1対1の割合で無作為に、標準的な治療に加えてアルビグルチド(30-50mg、血糖反応と忍容性に基づく)または同用量のプラセボを1週間に1回皮下注射投与する群に割り付けた。治療の割り付けにおいて対話型の音声またはWeb応答システムを使用し、患者とすべての研究治験責任医師は治療の割り当てをマスクされた。主要評価項目である心血管死・心筋梗塞・脳卒中の最初の発生について、アルビグルチドはプラセボに対して非劣性であるだろうと仮定し、包括解析で評価した。非劣性がハザード比1.30未満に対して95%CIの上限で確認された場合、優越性に関するクローズドテストが事前に指定された。この研究はClinicalTrials.gov、ナンバーNCT0265515に登録されている。

【結果】 

2015年7月1日から2016年11月24日までの間に患者をスクリーニングした。10793人をスクリーニングし、9463人を登録し、4731人をアルビグルチド群、4732人をプラセボ群に無作為に割り付けた。2017年11月8日に、611例の主要評価項目が発生し少なくとも中央値で1.5年の追跡調査を達成していたことが判明し、参加者は最終受診し治験中止が決定された;最後の患者の受診は2018年3月12日であった。包括解析群であるこれらの9463人において、中央値期間1.6年で主要評価項目について評価した。主要複合評価項目は、アルビグルチド群では4731人中338人(7%)に発生し、発生率は4.6イベント/100人・年、プラセボ群では4732人中428人(9%)に発生し、発生率は5.9イベント/100人・年(ハザード比0.78、95%CI0.68-0.90)で、アルビグルチドはプラセボよりも優れていることが示された(非劣性に対してp<0.0001、優位性に対してp=0.0006)。急性膵炎(アルビグルチド群10人・プラセボ群7人)、膵臓癌(アルビグルチド群6人・プラセボ群5人)、甲状腺髄様癌(両群ともに0)、その他の重篤な有害事象の発生率は両群で差は無かった。治療の割り付けをマスクされた治験責任医師により治療関連死と判断されたのは、プラセボ群では3人(1%未満)、アルビグルチド群では2人(1%未満)であった。

【考察】 

2型糖尿病及び心血管疾患を有する患者において、アルビグルチドは主要有害心血管イベントに関してプラセボよりも優れていた。従って、エビデンスに基づいたGLP-1受容体作動薬は2型糖尿病患者における心血管イベントのリスクを低下させる包括的な戦略の一部として考慮されるべきである。

【資金提供】 グラクソスミスクライン
※原題:Albiglutide and cardiovascular outcomes in patients with type 2 diabetes and cardiovascular disease (Harmony Outcomes): a double-blind, randomised placebo-controlled trial

(392;1519-29:Adrian F Hernandez et al:October 27,2018)