2019年 3月10日~16世界緑内障週間

眼の中は房水という液体で満たされ、ある一定の圧力を保ちながら循環しています。
この眼球内の圧力を眼圧といいます。
緑内障は、眼圧の上昇などが原因で徐々に視野が欠けていく病気です。
失明原因の第1位(中途失明原因の約25%)で、40歳以上の20人に1人、70歳以上では10人に1人、推計患者数は400万人とされていますが、9割の方が未発見、未治療です。
少しずつ見えない部分が広がっていくので、片方の目に見えない部分があっても両目で見ていると、もう片方の目で補ってしまうため気づきにくい病気です。
緑内障の種類
 眼圧が高くなる原因などによっていくつかの種類があります。
このうち日本人にもっとも多いのが正常眼圧緑内障です。
正常眼圧緑内障
 人によって目の強さが違うため、眼圧が正常でも緑内障になることもあります。
最近の調査で緑内障の人のうち約72%が正常眼圧緑内障であるということがわかってきました。
緑内障の治療
 眼圧を下げ、今以上に視神経が障害されず視野障害が進まないようにすることが最も重要です。
薬物療法、レーザー治療、手術などが一般的です。

1.薬物療法

 主に房水の産生量を減らしたり、房水の流れをよくする薬が使われます。
1種類で治療を始め、効果が十分でなければ点眼薬を変更したり、作用の違う点眼薬を組み合わせて使ったりします。
作用の異なる2種類の薬を配合した点眼薬が使われることもあります。
体質・既往症などにより使える薬が限られる場合もあります。
また最近、副作用が少なくこれまでの点眼薬と同等の効果が得られる新しい薬も発売されました。

2.レーザー治療、手術

 急性緑内障の場合や薬物療法で眼圧のコントロールが不十分な場合にはレーザー治療や手術を行います。
効果が一時的で再度必要になることもあります。
日常生活で気をつけること
 特に制限する必要はありません。
心配しすぎたり、制限によってストレスを溜める方が悪い影響を与える場合もあるかもしれません。
しかし自覚症状がなく気づかないうちに進行している可能性が多い病気です。
医師の指示を守り、定期受診、治療を続けましょう。
 緑内障は視力の善し悪しに関わらず誰にでも可能性のある病気ですが、眼圧が高いと必ず緑内障になるというわけではありません。
40歳を過ぎたら念のため眼科検診を受けましょう。
緑内障週間とライトアップ
 世界緑内障週間は、より多くの方に緑内障という病気を知ってもらうために講演会や無料検診などのイベントが毎年行われます。
また各地のランドマークが病名にちなんで緑色にライトアップされます。
今治市公会堂や今治国際ホテルなどでも予定されています。