◆◆小児滲出性中耳炎改善のための経口ステロイド(OSTRICH):二重盲検プラセボ対照無作為化試験◆◆

【背景】 
滲出性中耳炎により持続的な難聴を起こしている小児は、通常外科的介入によって治療される。安全・安価で有効な薬物療法は、治療の選択肢を広げる可能性がある。検出力が低く、質的に低い試験では、経口ステロイドによる短期的効果が発見されている。我々は、経口ステロイドの短期投与が難治性滲出性中耳炎や難聴の小児において十分な聴力を取り戻せるかどうかについて調査を行った。

【方法】 
この個別の二重盲検プラセボ対照無作為化試験において、少なくとも3ヶ月間滲出性中耳炎に起因する症状を呈し両側性難聴が確認された2~8歳の小児を、イングランドおよびウェールズの耳鼻咽喉科(ENT)・小児聴覚科・耳鼻科外来部門20施設から募集した。参加者を1対1の割合で無作為に、場所および小児の年齢で層別化されたコンピュータ処理したランダム置換ブロックサイズを用いて、プレドニゾロン(経口ステロイド)またはプラセボに割り付けた。主要評価項目は、5週目時点の聴力検査で確認された容認できる聴力とした。すべての分析は包括解析で行われた。この試験は、ISRCTN Registry 、ナンバーISRCTN49798431に登録される。

【結果】 
2014年3月20日から2016年4月5日までに、1018人の小児がスクリーニングされ、うち389人が無作為化された。200人が経口ステロイド、189人がプラセボに割り付けられた。経口ステロイド群183人・プラセボ群の180人において5週目時点の聴力を評価した。容認できる聴力は、経口ステロイド群73人(40%)、プラセボ群59人(33%)で認められた(絶対差7%[95%CI -3-17]、治療必要数14;補正後オッズ比1.36[95%CI 0.88-2.11];p=0.16)。両群間で有害事象またはQOL指標におけるどのような有意差も認められなかった。

【考察】 
難聴および起因する症状が少なくとも3か月間確認された小児の滲出性中耳炎は、自然治癒率が高い。経口プレドニゾロンの短期投与は、2~8歳の持続的滲出性中耳炎の小児の多くにとっては有効な治療法ではないが、忍容性は高い。小児14人のうち1人は聴力が改善するかもしれないが、QOLは改善されなかった。このエビデンスが、経過観察および他の介入についての議論を立証するだろう。

(392;557-68:Nick A Francis et al:AUGUST 18,2018)