◆活動性乾癬性関節炎患者でのグセルクマブの有効性と 安全性:無作為化二重盲検プラセボ対照第2相試験◆

【背景】

インターロイキン23のp19サブユニットに結合するヒトモノクローナル抗体のグセルクマブ(guselkumab)が中等度から重度の乾癬治療に対して承認されている。乾癬性関節炎は乾癬のよくある共存疾患であり、新規治療法の需要が満たされていない。我々は、活動性乾癬性関節炎患者におけるグセルクマブの有効性と安全性を評価した。

 

【方法】

我々は、カナダ、ドイツ、ポーランド、ルーマニア、ロシア、スペインおよびアメリカの34のリウマチ科と皮膚科で無作為化二重盲検プラセボ対照初期第2相試験を行った。適格とされた参加者は、標準治療で十分な反応が得られないか不耐性を示し、66関節のうち圧痛関節数が3以上および68関節のうち腫脹関節数が3以上の活動性乾癬性関節炎で、体表面積の少なくとも3%に及ぶ尋常性乾癬のある18歳以上の患者とした。我々は中央での双方向ウェブ応答システムを介して、以前の抗腫瘍壊死因子α抗体(TNFα抗体)使用の有無で層別化するコンピューター作成の置換ブロック法(ブロックサイズ6)を用いて、0週、4週、およびその後8週毎に24週間にわたりグセルクマブ100mgまたはプラセボのいずれかを皮下投与する群へと患者を無作為に割り付けた(2:1)。患者、治験責任医師、施設スタッフには56週時に最終的なデータベース入力を閉じるまで治療の割り当てが伏せられていた。16週時点で腫脹および圧痛関節数の改善が5%未満の患者は、ウステキヌマブ(ustekinumab)への早期変更が好適とされた。24週時点で、残りのプラセボ治療患者は24、28、36、44週にグセルクマブ100mgを投与される群へとクロスオーバーされ、またグセルクマブ治療患者は24週時にプラセボを投与後、28、36、および44週時にグセルクマブを投与された。主要エンドポイントは、修正包括解析(modified intention-to-treat)集団(すなわち、研究治療を少なくとも1回投与された無作為割り付け患者全員)におけるACR20(American College of Rheumatology criteria)により24週時点で乾癬性関節炎の兆候や症状が少なくとも20%改善した患者の割合とした。安全性解析には、治験薬を投与された患者を含めた。この研究はClinicalTrials.gov、ナンバーNCT02319759に登録されている。

 

【結果】

2015年3月27日から2017年1月17日の間に、我々は患者149名をグセルクマブ群100名およびプラセボ群49名へと無作為に割り当てた。プラセボ群患者49名のうち17名(35%)とグセルクマブ群患者100名のうち10名(10%)は、16週時点でウステキヌマブへの早期変更が相応しいとされた。プラセボ群患者49名のうち29名(59%)はクロスオーバーされて、24週時にグセルクマブを投与された。プラセボ群患者49名患者のうち3名(6%)、プラセボからグセルクマブへとクロスオーバーした患者29名のうち1名(3%)、そしてグセルクマブ群患者100名のうち6名(6%)は、44週の前に研究治療を中止した。グセルクマブ群患者100名のうち58名(58%)とプラセボ群患者49名のうち9名(18%)は、24週時にACR20の治療反応を達成した(パーセンテージの差異39.7%[95%信頼区間25.3-54.1];p<0.0001)。0週から24週の間に、グセルクマブ治療患者100名のうち36名(36%)とプラセボ治療患者49名のうち16名(33%)に少なくとも1つの有害事象があった。最も頻度の高い有害事象はどちらのグループも感染症だった(グセルクマブ群患者100名のうち16名[16%] vs プラセボ群患者49名のうち10名[20%])。グセルクマブ治療患者における0週から56週の期間の有害事象の発生率(129名中51名[40%])は、グセルクマブ曝露の期間が延びても不均衡な増加は示されなかった。死亡例はみられなかった。

 

【考察】

新しい抗インターロイキン23p19サブユニット抗体であるグセルクマブは、活動性乾癬性関節炎の兆候や症状を有意に改善し、44週の治療期間を通して十分な忍容性があった。この研究の結果は、乾癬性関節炎の新たな包括的治療としてグセルクマブのさらなる発展を後押ししている。

(391;2213-24:Atul Deodhar et al:JUNE 2,2018)

※グセルクマブは「トレムフィア」の商品名でヤンセンファーマ・大鵬薬品から、ウステキヌマブは「ステラーラ」の商品名でヤンセンファーマから発売されている。