◆◆ショックを伴う人工呼吸成人における 経腸vs経静脈早期栄養補給(NUTRIREA-2)◆◆

◆◆ショックを伴う人工呼吸成人における  経腸vs経静脈早期栄養補給(NUTRIREA-2)◆◆

【背景】
早期の摂食ルートが深刻な重病患者のアウトカムに影響するかどうかは議論の的になっている。我々は、早期初回経腸栄養補給の方が早期初回経静脈栄養補給よりもアウトカムが良いと仮説を立てた。

【方法】
この無作為化対照多施設非盲検並行群間試験(NUTRIREA-2 trial)はフランスの44集中治療室(ICUs)で行われ、ショック状態で侵襲的人工呼吸器と昇圧剤投与を受けている成人(18歳以上)を経静脈栄養補給または経腸栄養補給のどちらかへと無作為に割り当て(1:1)、両群とも挿管後24時間以内に正常カロリー目標(1日当たり20-25kcal/kg)を目指した。無作為化は可変サイズの順列ブロック(permutation blocks)を用いて中央で階層化された。振り分けられた栄養補給ルートを隠すことは出来ないので、医師と看護師からマスクすることは不可能であった。経静脈栄養補給を受けた患者は、ショック解消(24時間連続で昇圧剤を投与せず、動脈内乳酸値<2mmol/L)して少なくとも72時間経った後に経腸栄養補給へ切り替え可能とした。主要エンドポイントは、包括解析集団における無作為化後28日の死亡率とした。この研究はClinicalTrials.gov、ナンバーNCT01802099に登録されている。

【結果】
2回目の中間解析後、独立データ安全性モニタリング委員会(the independent Data Safety and Monitoring Board)は患者登録を完了することが試験結果を有意に変更する可能性は低いと判断し、患者募集の中止を勧告した。2013年3月22日から2015年6月30日の間に2410名の患者が登録および無作為に割り当てられ、1202名が経腸栄養群で1208名が経静脈栄養群であった。28日目までに、経腸栄養群1202名中443名(37%)と経静脈栄養群1208名中422名(35%)が死亡した(絶対値差推定値2.0%;[95%CI -1.9 to 5.8];p=0.33)。ICU内感染症患者の累積発症率は、経腸群(173名[14%])と経静脈群(194名[16%];ハザード比[HR] 0.89[95%CI 0.72-1.09];p=0.25)で違いはなかった。経静脈群と比較して、経腸群では嘔吐(406名[34%] vs 246名[20%];HR 1.89[1.62-2.20];p<0.0001)、下痢(432名[36%] vs 393名[33%];1.20[1.05-1.37];p=0.009)、腸管虚血(19名[2%] vs 5名[<1%];3.84[1.43-10.3];p=0.007)、急性結腸偽性閉塞(11名[1%] vs 3名[<1%];3.7[1.03-13.2];p=0.04)の患者累積発症率が高かった。

【考察】
ショックを伴う重篤な成人では、早期等カロリー経腸栄養は早期等カロリー経静脈栄養に比べて死亡率や二次感染症のリスクを減少させなかったが、消化器合併症のリスク増加に関連していた。