◆臨床診療の喘息コントロールにおけるフルチカゾン フランカルボン酸エステル+ビランテロールの有効性◆

◆臨床診療の喘息コントロールにおけるフルチカゾン  フランカルボン酸エステル+ビランテロールの有効性◆

【背景】

気管支喘息管理のエビデンスは、高度に選択された患者群で行われる密接にモニターされた有効性試験に由来している。通常の臨床診療にさらに近付いた無作為化試験が必要である。

【方法】

我々はイギリスのソルフォードと南マンチェスターの74の一般開業クリニックにおいて、非盲検無作為化比較対照二群有効性試験を行った。18歳以上で一般開業医において症候性喘息と診断されて維持吸入治療中の患者を、フルチカゾンフランカルボン酸エステル(fluticasone furoate)100㎍もしくは200㎍とビランテロール(vilanterol) 25μg配合剤の1日1回吸入治療または最適な従来からの治療のいずれかを開始する群へと無作為に割り当て、12ヵ月間追跡調査された。主要エンドポイントは、ベースライン喘息コントロールテスト(asthma control test:ACT)スコアが20未満の患者(一次有効性解析集団)における24週時点のACTスコア20以上あるいはベースラインから3以上のACTスコア上昇を達成した患者(いわゆるレスポンダー)の割合とした。すべての有効性解析は包括解析(ITT)の原則に基づいて行われた。この試験はClinicalTrials.gov、ナンバーNCT01706198に登録されている。

【結果】

2012年11月12日から2016年12月16日の間に4725名の患者が登録され、4233名がフルチカゾンフランカルボン酸エステルとビランテロール治療開始群(n=2114)または従来治療開始群(n=2119)へと無作為に割り当てられた。患者1207名(従来治療割り当て群605名とフルチカゾンフランカルボン酸エステル+ビランテロール群602名)はベースラインACTスコアが20以上あり、従って一次有効性解析集団から除外された。24週時点におけるレスポンダーの確率は、従来治療を開始した患者群よりもフルチカゾンフランカルボン酸エステルとビランテロールで治療開始した患者群の方が高かった(フルチカゾンフランカルボン酸エステル+ビランテロール群1373名中977名[71%] vs 通常治療群1399名中784名[56%];オッズ比[OR] 2.00 [95%CI 1.70-2.34]、p<0.0001)。24週時点で、フルチカゾンフランカルボン酸エステル+ビランテロール治療開始患者群の調整平均ACTスコアがベースラインから4.4ポイント上昇したのに対して、従来治療群では2.8ポイントの上昇であった(差異1.6 [95%CI 1.3-2.0]、p<0.0001)。この結果は試験期間中ずっと一貫していた。肺炎は稀で群間差はなく、その他の重篤な有害事象においても両群間に差はみられなかった。

【考察】

症候性喘息と一般開業医が診断して吸入維持療法中の患者において、フルチカゾンフランカルボン酸エステルとビランテロール配合剤1日1回治療の開始は、最適な従来治療と比較した時に、重篤な有害事象のリスクを増大させることなく喘息コントロールを改善した。

(390;2247-55:Ashley Woodcock et al:NOVEMBER 18,2017)

※フルチカゾンフランカルボン酸エステルとビランテロールの合剤は「レルベア」の商品名でGSKから発売されている。