◆◆降圧薬治療下での血圧に対する腎除神経術の効果: 6ヵ月の有効性と安全性の結果◆◆

[the SPYRAL HTN-ON MED proof-of-concept randomized trial]

【背景】

以前のカテーテルによる腎除神経術(renal denervation)の研究では、様々な有効性の結果が報告されている。我々は、服薬アドヒアランス試験(drug adherence testing)とともに降圧薬治療を受けている高血圧コントロール不良患者において、腎除神経術あるいは偽処置後の安全性や血圧反応を評価することを目的とした。

【方法】

この国際的無作為化単盲検偽処置対照概念実証(sham-control,proof-of-concept)試験では、コントロール不良な高血圧患者(年齢20-80歳)がアメリカ、ドイツ、日本、イギリス、オーストラリア、オーストリア、ギリシャの25施設で集められた。試験に適格とされた患者は、診察室での収縮期血圧が150-180mmHg、拡張期血圧が90mmHg以上、二次スクリーニングで24時間自由行動下での収縮期血圧が140-170mmHg、そして1-3種の降圧薬を少なくとも6週間は一定量で継続服用していた。患者は腎血管造影を受け、腎除神経術群または偽処置対照群へと無作為に割り振られた。患者、医療従事者、および血圧評価者は、無作為割り付けを伏せられていた。主要有効性エンドポイントはベースラインからの血圧の変化(2回目の検査訪問時に判定)として、6ヵ月時に評価した自由行動下血圧測定に基づき、治療群間で比較した。薬剤の調査は、服薬アドヒアランスを評価するために用いた。一次解析は包括解析(ITT)集団で行われた。安全性イベントは、主要な有害事象ごとに6ヵ月間を通して評価された。この試験はClinicalTrials.govのナンバーNCT02439775に登録されており、追跡調査は現在も続いている。

【結果】

2015年7月22日から2017年6月14日の間に、467名の患者がスクリーニングされて登録された。この解析は、腎除神経術群(n=38)と偽処置対照群(n=42)へと無作為に割り当てられた当初の患者80名の結果を表している。腎除神経術群ではベースラインから6ヵ月までの診察室および24時間自由行動下での血圧が有意に低下していた(ベースライン調整後の平均治療差異は24時間収縮期血圧-7mmHg、95%CI -12.0 to -2.1;p=0.0059、24時間拡張期血圧-4.3mmHg、-7.8 to -0.8;p=0.0174、診察室収縮期血圧-6.6mmHg、-12.4 to -0.9;p=0.0250、診察室拡張期血圧-4.2mmHg、-7.7 to -0.7;p=0.0190)。血圧の変化は、診察室収縮期血圧(差異-6.8mmHg、95%CI -12.5 to -1.1;p=0.0205)、24時間収縮期血圧(差異-7.4mmHg、-12.5 to -2.3;p=0.0051)、診察室拡張期血圧(差異-3.5mmHg、-7.0 to -0.0;p=0.0478)、および24時間拡張期血圧(差異-4.1mmHg、-7.8 to -0.4;p=0.0292)と、6ヵ月時点で偽処置対照群よりも腎除神経術群の方が有意に大きかった。24時間収縮期血圧と拡張期血圧の時間ごとの変化の評価は、腎除神経術群において24時間を通じた血圧の低下を示していた。3ヵ月の血圧低下は、両群間に有意な差がみられなかった。服薬アドヒアランスは約60%で、研究期間を通じて個々の患者で異なっていた。いずれの群にも重大な有害事象は記録されなかった。

 

【考察】

主腎動脈や分岐への腎除神経術は、偽処置対照と比較して重大な安全性イベントを伴うことなく有意に血圧を低下させた。不十分な服薬アドヒアランスが一般的だった。

(391;2346-55:David E.Kandzari et al:JUNE 9,2018)

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