◆◆レノックス・ガストー症候群関連発作のある 患者におけるカンナビジオール(GWPCARE4)◆◆

【背景】

てんかん性脳症の稀で重篤な型であるレノックス・ガストー症候群(Lennox-Gastaut syndrome)の患者は、現在使用できる薬物に対して多くの場合に治療抵抗性を示す。レノックス・ガストー症候群に関連した発作のある患者に対するカンナビジオール(cannabidiol)の使用を調査した比較試験は現在までにない。それゆえに我々は、この患者集団における抗けいれん治療の追加薬としてのカンナビジオールの有効性と安全性を評価した。

【方法】

この無作為二重盲検プラセボ比較試験は、米国・オランダ・ポーランドの24臨床施設で行われ、治療抵抗性レノックス・ガストー症候群患者の失立発作に対する追加治療としてのカンナビジオールの有効性を調査した。脳波測定で緩徐性(3Hz未満)棘徐波パターンを示したことがあり、少なくとも6ヵ月の間に1タイプ以上の全般発作を起こした記録があり、4週間のベースライン期間中に少なくとも週に2回の失立発作を起こし、さらに少なくとも2種類の抗けいれん薬治療に反応しなかったレノックス・ガストー症候群の患者を試験適合患者(年齢2~55歳)とした。患者らを、カンナビジオール20mg/kg/日またはプラセボのいずれかを14週間にわたり経口投与する群へと音声自動応答システムを用いて無作為に割り付け(1:1)、年齢群により階層化した。すべての患者・介護者・治験責任医師・データ評価者が、治療割り付けを隠されていた。主要評価項目は、治療期間中の失立発作の月ごとの頻度におけるベースライン時からの変化率とし、治験薬を少なくとも1回は投与されてベースライン後の有効性データがある患者全員について分析した。無作為に割り付けられた患者全員を安全性分析に含めた。この研究はClinicalTrials.gov、ナンバーNCT02224690に登録されている。

【結果】

2015年4月28日から2015年10月15日の間に、171名の患者を無作為にカンナビジオール群(n=86)またはプラセボ群(n=85)へと割り付けた。カンナビジオール群14名とプラセボ群1名が治験治療を中止した。無作為に割り付けられた患者全員が少なくとも1回は治験治療を受けており、ベースライン後の有効性データを得られた。ベースライン時からの月ごとの失立発作頻度における減少率の中央値は、カンナビジオール群が43.9%(IQR -69.6 to -1.9)とプラセボ群では21.8%(IQR -45.7 to 1.7)だった。14週の治療期間中における治療群間の推定差異の中央値は-17.21(95%CI -30.32 to -4.09;p=0.0135)であった。有害事象はカンナビジオール群患者86名中74名(86%)、プラセボ群患者85名中59名(69%)にみられ、ほとんどが軽度または中等度であった。最も多くみられた有害事象は、下痢・眠気・発熱・食欲減退・嘔吐であった。カンナビジオール群患者の12名(14%)、プラセボ群患者の1名(1%)が、有害事象が原因で試験から脱落した。カンナビジオール群の患者1名(1%)が死亡したが、これは治療とは無関係と考えられた。

【考察】

レノックス・ガストー症候群に関連した失立発作のある患者の治療にカンナビジオールを追加することは有効であり、多くの場合で十分な忍容性がある。カンナビジオールの長期にわたる有効性と安全性が、この試験の非盲検延長試験で現在評価中である。

(391;1085-96:Elizabeth A.Thiele et al:MARCH 17,2018)

※カンナビジオールは麻に含まれるカンナビノイドの1つで、国内では医薬品としての扱いはない。

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