子どもの薬の飲ませ方

医師から指示されたとおりに薬を使うことが大切ですが、「嫌がる」「吐き出してしまう」など薬を飲ませるのに苦労されている方も多いと思います。

薬の上手な使い方を紹介します。

小さな子どもであっても、「なんで飲むのか」ということをわかりやすい言葉で説明してあげましょう。
そして、飲めたらおおげさなくらいほめて、ぎゅっと抱きしめてあげてください。

💊水薬の場合💊

まず飲む直前に泡立たない程度に軽く上下に振って薬の成分を均一にします。
目盛は真横から見て、1回量を正確に量りましょう。
乳児には、哺乳瓶の乳首に薬を入れて吸わせたり、スポイトを使って頬の内側に流し込みます。
少し大きくなった子ならスプーンでごくんと飲ませたり、小さなコップで飲ませましょう。

※保管は変質しないように冷蔵庫で、ジュースとまちがえて飲んでしまわないよう注意してください。

💊粉薬の場合💊

味や香りがついていますが、後味に苦味があったりと飲ませるのがちょっと大変なこともあります。
まずは水で飲ませてみましょう。
水薬と同じように、少量の水で溶いた薬を哺乳瓶の乳首やスポイト、スプーンやコップなどを使って口に入れます。
また、ごく少量の水で薬をペースト状に練って指先にとり、上あごやほおの内側につけ、そのあと水を飲ませる方法もあります。
苦味を感じにくくするため、舌の上にのせないことがポイントです。

★水で飲めない場合は、好きな食べ物や飲み物に混ぜると飲めることもあります。
アイスクリームやプリン、ゼリー、ジャム、チョコレートなど冷たいものや甘いものが飲ませやすいようです。
飲む直前に混ぜることや、食べきれる少量のもので混ぜるように気をつけましょう。

★甘い物や、甘い薬自体を嫌がる場合は、のりのつくだ煮やふりかけ、舌触りを嫌がる場合はすりつぶしたバナナ、プチシュークリームやビスケットのクリームの間に挟むなど固形物と一緒に食べさせるのもよいでしょう。
他に「おくすり飲めたね」などの服薬補助ゼリーに挟むようにして口に入れるのも苦味を隠してくれます。
 
※薬によっては混ぜてはいけないもの、混ぜると苦味が増してしまうものもあるので事前に薬剤師に確認してみてください。
ミルクなど主食としているものに混ぜてしまうと、ミルクを飲まなくなる可能性もあるので避けた方がよいです。
子どもの好みや成長に合わせて、飲ませる工夫をしてみましょう。

💊坐薬の使い方💊

解熱鎮痛剤や吐き気止めによくある、お尻から入れて使う薬です。
「1回に半分」などの指示がある場合は、先に清潔なナイフなどで薬を切って用意します。
おむつを替える要領で足をあげ、とがった側から肛門にすばやく入れます。
もし入れにくい場合は、先端を水でぬらすと入りやすくなります。
出てきてしまわないように30秒ほど肛門をティッシュなどでおさえておきましょう。

坐薬の中には高温に弱いものがあるので、冷蔵庫に保管しましょう。